◇◆◇日々のみ言葉
2019年1月3日(木)
◎聖書箇所【使徒の働き6章9節~10節】
6:9 ところが、いわゆるリベルテンの会堂に属する人々で、クレネ人、アレキサンドリヤ人、キリキヤやアジヤから来た人々などが立ち上がって、ステパノと議論した。
6:10 しかし、彼が知恵と御霊によって語っていたので、それに対抗することができなかった。
◎ショートメッセージ
《さて、エルサレム教会が選んだ七名の執事の一人であるステパノは、恵みと力とに満ち、人々の間で、すばらしい不思議なわざとしるしを行なっていました。
その評判が、エルサレム市内に広まっていたことは間違いありません。そこへ問題が生じて来たのです。
「リベルテンの会堂」と言う言葉は、ここで初めて登場します。
リベルテンとは、ラテン語のリベルティノスからきた言葉で、「自由を得た者」という意味です。
紀元前63年ローマのポンペイウス将軍がユダヤを征服した時に捕えられて、ローマに連行され、奴隷とされたユダヤの人々がいたのです。
しかし、数十年の後、彼らのうちのある者は解放され自由となり、ユダヤに帰り、エルサレムに自分たち独自の会堂を造ったと言われています。
考古学的には、タキトゥス『年代記』に、「ユダヤ人は紀元19年頃ローマから追放された」と書かれています。
と言うことは、主イエス様が公生涯を送られていた時には、すでにこの会堂がエルサレムに存在していたことは明白です。そして彼らはイエス様を知っているはずです。
そこには、クレネやアレキサンドリヤから来たユダヤ人が集まっていたと、ルカは書いています。
そして、「立ち上がって」とは、神学的な理由から異論を唱えたことを指し示します。
これも私の個人的な推測ですが、ステパノが行なっていた奇跡やしるしや不思議なわざが、一体どこから来たのか、と言うことではないでしょうか。
彼らは束になって、真っ向からステパノに立ち向かいましたが、聖霊に満たされたステパノの知恵と正しさには勝てませんでした。
そこで怒りに満ちた彼らは、偽りの証人を雇ってステパノを議会に告訴し、石打ちの刑にしようとしたのです。
ここでも悪魔は、主イエス様に対して謀ったように、ステパノにも同様にして来たのです。
マタイの福音書によりますと、
『さて、祭司長たちと全議会は、イエスを死刑にする為に、イエスを訴える偽証を求めていた。
偽証者がたくさん出て来たが、証拠はつかめなかった。しかし、最後にふたりの者が進み出て、言った。
「この人は、『私は神の神殿を壊して、それを三日のうちに建て直せる。』と言いました。」(マタイの福音書26:59~26:61)』と、書かれているように。》