◇◆◇日々のみ言葉
2019年9月8日(日)
◎聖書箇所【使徒の働き15章35節】
15:35 パウロとバルナバはアンテオケにとどまって、他の多くの人々と共に、主のみ言葉を教え、宣べ伝えた。
◎ショートメッセージ
《エルサレム会議を終え、パウロとバルナバはアンテオケ教会に戻って来ました。
当時のアンテオケ教会には、多くの逸材が集まっていました。
使徒の働きには、
『さて、アンテオケには、そこにある教会に、バルナバ、ニゲルと呼ばれるシメオン、クレネ人ルキオ、国主ヘロデの乳兄弟マナエン、サウロなどという預言者や教師がいた。(使徒の働き13:1)』と書かれています。
ニゲルと呼ばれるシメオンこそ、ゴルゴタへの道においてイエス様の代わりに十字架を担いだ本人であり、クレネ人ルキオこそ、ルカ本人の可能性が高く、また国主ヘロデ・アンティパスの乳兄弟マナエンこそ、イエス様に死にかかっていた息子をいやされた、カペナウム在住の王室の役人であった可能性が非常に高いのです。
神様は、聖都エルサレムにおいて、ユダヤ人の為の教会を建てあげ、そこに十二使徒と主の兄弟ヤコブを置きました。
そしてアンテオケには、異邦人の為の教会を建てあげ、分裂ではなく、救いの対象の異なった教会として、バルナバを中心に国際的な宣教の本拠地とされたのです。
当時、十二使徒のひとりであったヤコブは、すでに殉教していましたが、残りの十一使徒は、まだ健在でした。
また比較的公生涯の最初から、イエス様の弟子になっていたバルナバが、アンテオケの中心となっていました。
彼らは人として生きておられたイエス様とじかにお会いし、教えと真理を直接、見聞きした生き証人であったのです。
そして、エルサレム教会においては、やがてマタイが、ユダヤ人の為の「マタイの福音書」を執筆することになり、またルカはパウロと共に、「ルカの福音書」と続編「使徒の働き」を、ローマの高官の為に執筆することになって行きます。
イエス様は、本当に先を見据えられておられ、やがてエルサレムが紀元70年に壊滅した後には、キリスト教伝道の本拠地がアンテオケに移されることになることを、すでに計画されていたのです。
さて、『パウロとバルナバはアンテオケにとどまって、ほかの多くの人々と共に、主のみ言葉を教え、宣べ伝えた』とあります。
エルサレム教会訪問と第一回教会会議の報告だけでなく、イエス様について多くの真理を教えたに違いありません。
また不思議なことに、エルサレム教会から遣わされて来たユダとシラスは、役目を終え帰路に着いたのですが、なぜかシラスが引き返して来て、そこに留まることを決心したと言うのです。
そのことが、異本における34節には書かれています。アンテオケ教会は、エルサレム教会に認められて、異邦人伝道は益々先に進んで行くことになるのです。》