◇◆◇日々のみ言葉
2019年9月10日(火)
◎聖書箇所【使徒の働き15章39節~41節】
15:39 そして激しい反目となり、その結果、互いに別行動をとることになって、バルナバはマルコを連れて、船でキプロスに渡って行った。
15:40 パウロはシラスを選び、兄弟たちから主の恵みにゆだねられて出発した。
15:41 そして、シリヤおよびキリキヤを通り、諸教会を力づけた。
◎ショートメッセージ
《アンテオケ教会は落ち着きを取り戻しました。この教会の兄弟姉妹たちは、異邦人が中心であって、おもにギリシャ人やローマ人たちでした。彼らはユダヤ人とは、国も文化も、そして育った環境も全く違います。
それにもかかわらず、エルサレム教会において、パリサイ人や律法学者たちの中から救われた兄弟たちが、「モーゼ五書」の律法を守ること、また割礼を受けることを強要して来たのです。彼らの心の痛みはいかばかりであったことでしょうか。
それだからこそ、ユダとシラスと言う預言者が遣わされて来たわけです。またシラスことシルワノが残ったことは、アンテオケ教会に取っては、誤算とも言えるほどの大きな恵みとなりました。
シルワノを通して、多くの励ましと慰めと恵みに満ちたみ言葉が語られました。兄弟たちは、日毎に元気となり教会は活気を帯びて来た時です。
パウロはバルナバに言いました。
「先に主の言葉を伝えたすべての町々の兄弟たちのところに、またたずねて行って、どうしているか見て来ようではありませんか。」
ところが、バルナバは、ヨハネ・マルコも一緒に連れて行くつもりであったわけです。なぜならマルコは、バルナバの従兄弟であったからです。またバルナバは、マルコの弱さを知りつつも、それ以上にマルコの秘める力を評価していました。
「この青年マルコは、主イエス様に大いに用いられるに違いない。」と言う強い確信があったからです。
事実、イエス様と十二弟子たちの最後の晩餐は、エルサレムにありますヨハネ・マルコの家の二階の大広間において行なわれたのです。
言って見ますと、その頃から、いやもっと前から、マルコはイエス様と顔見知りであり、もしかしたらヨハネ同様、愛されていたのかも知れないのです。
やがて、マルコは、シモン・ペテロの説教を基にして「マルコの福音書」を執筆することになります。
これは私の勝手な推測に過ぎませんが、もしかしたら預言者シラスが、バルナバに進言もしくは預言したのではないでしょうか。
しかしパウロは、パンフリヤで一行から離れてしまったような者は一緒に連れて行かないほうが良いと考えたのです。
ここで一つの疑問が起こります。実際問題として、なぜマルコは、勝手に一人でエルサレムに帰ってしまったのでしょうか。
その明確な理由を聖書は挙げていないのです。
ただパウロが言いますには、「仕事の放棄」あるいは「伝道ミッションの放棄」にしか思えなかったのです。
それでは本当の理由は何であったのでしょうか。本当にホームシックになったのでしょうか。
もしかしたら、突然に帰らなければならないことが起きてしまったのではないでしょうか。真偽は分かりません。
もし父の危篤とか、どうしても帰らなければならない理由があったとしたら。
私たちは、何事にも先走った裁きをしてはならないのです。そして裁き主は主イエス様だけなのです。明日も同じ箇所からとなります。》