◇◆◇日々のみ言葉
2019年9月15日(日)
◎聖書箇所【使徒の働き16章3節】
16:3 パウロは、このテモテを連れて行きたかったので、その地方にいるユダヤ人の手前、彼に割礼を受けさせた。彼の父がギリシヤ人であることを、みなが知っていたからである。
◎ショートメッセージ
《昨日から使徒の働きも第16章に入りました。ここからパウロの第二回伝道旅行の学びとなります。
まずパウロは、自分の故郷であるキリキヤのタルソに行きました。主イエス様にダマスコ途上で出会ってから、一時タルソに戻っていたことがあったからです。
故郷で天幕職人として過ごすかたわら、キリキヤ地方には、早くからパウロによって伝道が行なわれていたと言われています。
それからパウロとシラスはデルベに赴きました。次に、ルステラに行ったのです。そのルステラこそ、ユダヤ人から石打ちの刑を受け、一度死にましたが、主イエス様によって、奇跡的によみがえった場所なのです。
そこにはテモテという弟子がおりました。母の名はユニケで、クリスチャンでした。しかし父はギリシヤ人であったのです。
テモテは、この時まだ二十才前後の若者でした。しかし、ルステラとイコニオム教会の兄弟たちの間では、非常に評判の良い青年であったようです。
パウロがシラスを連れて、このルステラに来た一番の目的は、テモテを助手として、伝道旅行に連れて行くことでした。
前にも書きましたように、彼はギリシャ人とユダヤ人の混血児です。当時、ユダヤ人の女性が異邦人と結婚することは、極めて希なことでした。
多くの場合、商売に成功した裕福なギリシャ人が、ユダヤ人の女性を見初めた結果、その女性が妥協して結婚を決意することは、様々な事情により、あり得ることだったのです。
このギリシャ人は、しゅうとめロイスの面倒をも見ました。となりますと、ロイスは夫に先立たれ、未亡人となり生活に困窮し、その娘であるユニケを、テモテの父親がめとったのではないか、と言う推測は十分に成り立ちます。
そして、その地方にいるユダヤ人の兄弟たちは、みなテモテの父がギリシヤ人であることを、知っていたのです。おそらく父親は有名人であったのでしょう。
もちろんパウロは、第一回教会会議の決議を持っています。異邦人の兄弟たちが気をつけなければならないことは、『偶像に備えられた物と、血と、絞め殺した物と、不品行を避けること』を、知っていました。
よって、本来ならば、ギリシャ人を父に持つテモテは割礼を受ける必要はありません。
しかしあえてパウロは、テモテに割礼を施しました。
そのおもな理由は、将来パウロの後を継ぐ牧者として、割礼を受けていたほうが、ユダヤ人の兄弟から正式にユダヤ人として認められることになること。またユダヤ人の信者たちがつまずかないようにと言う配慮から出たことなのです。》