◇◆◇日々のみ言葉
2019年9月28日(土)
◎聖書箇所【使徒の働き16章14節~15節】
16:14 テアテラ市の紫布の商人で、神を敬う、ルデヤという女が聞いていたが、主は彼女の心を開いて、パウロの語る事に心を留めるようにされた。
16:15 そして、彼女も、またその家族もバプテスマを受けたとき、彼女は、「私を主に忠実な者とお思いでしたら、どうか、私の家に来てお泊まり下さい。」と言って頼み、強いてそうさせた。
◎ショートメッセージ
《パウロとシラス、そして助手テモテと医者ルカは、安息日にユダヤ人が集まっている「祈り場」にやって来ました。
そこは、ピリピの町の門の外にあって、川岸にあったのです。パウロたちもそこに腰を下ろして、主イエス様の福音を語ったのです。
すると、そこに「テアテラ市の紫布の商人で、神を敬う、ルデヤという女」が聞いていたと言うのです。
彼女は未亡人(やもめ)でした。おそらく亡き夫の商売を継ぎ、女手一つで切り盛りし、家族を養っていたのでしょう。
ルカは、彼女が「神を敬う」女性であったことを書き記しています。
さてルデヤはユダヤ人であったのでしょうか。まずはこの名前ですが、かつてテアテラはルデヤ王国と呼ばれていました。昔の国の名前を彼女は名乗っています。
もし先立たれた夫がユダヤ人であったとしたら、このような名前の女性とは結婚しないと思われます。
例えばパウロの本名は何でしたか。「サウロ」なのです。サウロとは、イスラエルの最初の王「サウル」と同じ名前です。つまり「サウル」のギリシャ語読みが「サウロ」になるからです。
一番可能性が高いことは、先立たれた夫もルデヤ自身も「改宗者」であったと言うことです。異邦人でありながら、ユダヤ教に帰依したのです。その権利は夫が持っていますから、エルサレムの神殿において、ユダヤ教に改宗する意思を明らかにし、そして祭司によって割礼を授かったことになります。
当然祭司たちは、その免許状を出します。そうでなければ、ユダヤ人の会堂に入ることは出来ないからです。
私は、ルデヤ自身が夫の許可証を持っていたと考えています。そしてユダヤ教徒であるならば、メシヤを待ち望んでいたはずです。
主イエス様は、パウロの説教を通して、この夫人の心を開いて下さいました。そればかりではありません。おそらく、心の傷を癒やされ慰めて下さったのです。
「祈り場」は川のほとりにありました。ルデヤと家族(息子と娘)は、パウロとシラスに頼み込み、そこでバプテスマを受けたに違いありません。当然、ルデヤと家族は、またパウロとシラスも「濡れねずみ」です。
それだからこそ、「私を主に忠実な者とお思いでしたら、どうか、私の家に来てお泊まり下さい。」と願ったのです。
ルカは「と言って頼み、強いてそうさせた。」と書き記していますから、これはルカ自身がそのように思ったことなのでしょう。
もしかしたら、紫布の営業においても、ルデヤはかなりのやり手であったかも知れませんね。》