◇◆◇日々のみ言葉
2019年10月3日(木)
◎聖書箇所【使徒の働き16章19節~21節】
16:19 彼女の主人たちは、もうける望みがなくなったのを見て、パウロとシラスを捕え、役人たちに訴えるため広場へ引き立てて行った。
16:20 そして、ふたりを長官たちの前に引き出してこう言った。「この者たちはユダヤ人でありまして、私たちの町をかき乱し、
16:21 ローマ人である私たちが、採用も実行もしてはならない風習を宣伝しております。」
◎ショートメッセージ
《昨日と同じ箇所からとなります。
「主人たち」と、ギリシヤ原語は複数形をとっています。よって一人の主人ではなく、数人の主人たちが存在していたことになります。しかも、パウロとシラスの二人の男を広場に引き立てて行ったのですから、よほど人数がいて、また腕っぷしに自信のある横暴な主人たちではなかったのではないでしょうか。
普段、門の前にあります広場では、市が立ったり、また話し合いや裁判が行なわれたりするのが習わしとなっていました。
広場のすぐ側には、ピリピを治める地方長官の邸宅があったのかも知れません。
占い師の奴隷女の主人たちは、パウロとシラスの二人を長官の前に引き出して、
「この者たちはユダヤ人でありまして、私たちの町をかき乱し、ローマ人である私たちが、採用も実行もしてはならない風習を宣伝しております。」と証言したのです。
しかし彼らの本当の動機は、妬みとはらいせでした。
ところで、この証言は実は間違っています。確かに二人はユダヤ人でありましたが、同時にローマ市民であったからです。この事実を長官はのちに知ることになります。
使徒の働きでは、
『ところが、パウロは、警吏たちにこう言った。
「彼らは、ローマ人である私たちを、取り調べもせずに公衆の前でむち打ち、牢に入れてしまいました。それなのに今になって、ひそかに私たちを送り出そうとするのですか。とんでもない。彼ら自身で出向いて来て、私たちを連れ出すべきです。」
警吏たちは、この言葉を長官たちに報告した。すると長官たちは、ふたりがローマ人であると聞いて恐れ、自分で出向いて来て、わびを言い、ふたりを外に出して、町から立ち去ってくれるように頼んだ。(使徒の働き16:37~16:39)』と書かれています。
ここにも神様の深い摂理を知ることが出来ます。バルナバはローマ市民ではありませんでした。主イエス様は、ヨーロッパに送る伝道チームとして、ローマ市民であるシラスをパウロの同僚として選ばれたのです。この配慮には、ただただ驚くばかりです。
さて、もう一つ疑問が残ります。
なぜ、長官の前に立たされた時、パウロとシラスは自分たちがローマ市民であることを明らかにしなかったのかと言うことです。
明日は、そのことについて、重点的に考えて見たいと思います。》