• 2019年11月24日礼拝メッセージの概要

    ◇◆◇2019年11月24日第四主日礼拝
    ◎本日の聖書箇所【ヨハネの福音書20章24節~25節】 (新約p.205上段右側)
    20:24 十二弟子のひとりで、デドモと呼ばれるトマスは、イエスが来られたときに、彼らと一緒にいなかった。
    20:25 それで、ほかの弟子たちが彼に「私たちは主を見た。」と言った。しかし、トマスは彼らに「私は、その手に釘の跡を見、私の指を釘のところに差し入れ、また私の手をそのわきに差し入れてみなければ、決して信じません。」と言った。

    ◎メッセージの概要【いなかったトマス】
    《主イエス様の復活について、続けて学んでいます。イエス様は、金曜日の午前9時に十字架につけられました。そして午後3時に、息を引き取られたのです。その3時間後に安息日である土曜日が始まります。イエス様は、ご自身は三日目によみがえると預言されましたが、実際には、3時間+安息日の24時間+9時間もしくは10時間後によみがえられ、実質36~37時間、よみにいたことになります。
     さて復活されたその日の夕方のことです。ルカの福音書によりますと、
    『これらのことを話している間に、イエスご自身が彼らの真中に立たれた。彼らは驚き恐れて、霊を見ているのだと思った。すると、イエスは言われた。
    「なぜ取り乱しているのですか。どうして心に疑いを起こすのですか。私の手や私の足を見なさい。まさしく私です。私にさわって、よく見なさい。霊ならこんな肉や骨はありません。私は持っています。」
    イエスはこう言われて、その手と足を彼らにお示しになった。それでも、彼らは、うれしさのあまりまだ信じられず、不思議がっているので、イエスは、
    「ここに何か食べ物がありますか。」
     と言われた。それで、焼いた魚を一切れ差し上げると、イエスは、彼らの前で、それを取って召し上がった。』と書かれています。
     この場所がどこであるのかは、様々な説がありますが、一番可能性が高い場所は、「最後の晩餐」を行なったヨハネ・マルコの家の二回の大広間です。実はこの時、十二使徒の一人、デドモ(双子)と呼ばれたトマスは、いませんでした。しかもその事をヨハネが書き記したのは、ルカの福音書が書かれてから、30年~40年後のことです。
     さて、生きている人は、呼吸し、また体温(温もり)を持っていますが、やはり食べることが出来ると言うことです。このことから、栄光の体も食べることが出来ると考えられます。
     ところで、トマスとはどのような人物なのでしょうか。ヨハネは、イエス様がラザロをよみがえらせる為にベタニヤに向かわれた時、
    「私たちも行って、主と一緒に死のうではないか。」
    と、トマスが言ったことを、なぜか書き記しているのです。
     この時、まだ弟子たちは、イエス様を政治的メシヤと思っていましたから、この意味は、「共に戦おう」と言うことです。つまりトマスは、腕っぷしに自信を持っていたと思われるのです。弟子たちは、剣を二振り持っていました。一本はペテロ、そしてもう一本はトマスではないのでしょうか。
     さて、主が最初に弟子たちに現われた時トマスはいませんでした。それからしばらく経って、トマスが他の弟子たちと合流した時の場面が今日の箇所なのです。
     では、なぜこの時トマスはいなかったのでしょうか。もしエルサレム市内のどこかにいたのなら、例えばゼベタイの家とかでしたら、誰かが迎えに行かないでしょうか。このことから、トマスがエルサエム市内には、いなかった可能性は非常に高いと言えるのです。
     それではどこにいたのでしょうか。何か私用で外に出たのでしょうか。いいえ、この時弟子たちは、非常に緊迫した状況の中に追い込まれていたのです。だからカギをかけていたのです。
     聖書には書かれてはいませんが、ある程度は推測できます。ゲッセマネの園において、弟子たちは二手に分かれました。すなわちエルサレム組(ヨハネとペテロ)、とベタニヤ組(九弟子)です。ベテニヤにいた八弟子は、週の始めの日にエルサレムに戻ったのです。しかしトマスはベタニヤに残ったと考えられます。
     トマスは「腕っぷし」に自信がありました。剣を持っていました。つまりマルタとマリヤとラザロを守る為に残ったのではないでしょうか。
     イエス様が、最後の週にベタニヤに来られた時、祭司長たちは、イエス様だけでなく、よみがえったラザロをも殺そうとしていたのです。
    『イエスは過越の祭りの六日前にベタニヤに来られた。そこには、イエスが死人の中からよみがえらせたラザロがいた。祭司長たちはラザロも殺そうと相談した。それは、彼のために多くのユダヤ人が去って行き、イエスを信じるようになったからである。』
     さて、主がよみがえった時、一番最初の目撃者はローマ兵の四人の見張りでした。彼らは、すぐさま都に行き、起こった事を全部、祭司長たちに報告したにです。そこで、祭司長たちは民の長老たちと共に集まって協議し、兵士たちに多額の金を与えて、こう指図します。
    「『夜、私たちが眠っている間に、弟子たちがやって来て、イエスを盗んで行った。』と言うのだ。もし、このことが総督の耳にはいっても、私たちがうまく説得して、あなたがたには心配をかけないようにするから。」』
     このことが広まったからこそ、弟子たちは恐れたのです。それだからこそトマスはベタニヤに残ったのです。
     彼はベタニヤに残ったこと、また主イエス様が来られた時、その場に自分がいなかったことを悔やんだに違いありません。しかしこのことでさえ、すべては主の御手の中に起こったことなのです。八日後、イエス様は、すべてのことを益として下さいます。》

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