◇◆◇日々のみ言葉
2020年1月11日(土)
◎聖書箇所【使徒の働き19章30節~31節】
19:30 パウロは、その集団の中にはいって行こうとしたが、弟子たちがそうさせなかった。
19:31 アジヤ州の高官で、パウロの友人である人たちも、彼に使いを送って、劇場に入らないように頼んだ。
◎ショートメッセージ
《暴徒と化した集団は、大いに怒り、「偉大なのはエペソ人のアルテミスだ。」と叫び始めました。
そして、エペソの町中が大騒ぎになり、人々は「ツラノの講堂」に押しかけたのです。しかし、幸いにもその時パウロはおりませんでした。そこで集団は、パウロの同行者であるマケドニヤ人ガイオとアリスタルコを捕え、一団となってローマ式屋外の劇場へなだれ込んだのです。
何とこの劇場の収容人数は二万五千人なのです。
それを聞いて戻って来たパウロは、ローマ式屋外劇場の中に入って行き、ガイオとアリスタルコを助け出そうとしました。
しかし、パウロの弟子たちがそれを制したのです。彼らは、パウロの三年半近くにわたる宣教の申し子でした。パウロによって主イエス様の救いに導かれた弟子たちなのです。
そしてルカは、さらに驚きべきことを書き記しています。
それは、「アジヤ州の高官で、パウロの友人である人たちも、彼に使いを送って、劇場に入らないように頼んだ」と言うことです。
当時のエペソは、アジア州の首都であり、シリヤのアンテオケ、エジプトのアレキサンドリヤと共に、東地中海の三大都市の一つに数えられていました。そしてその高官となりますと、間違いなくローマ市民であったと思われます。
ここにおいてもパウロの経歴がやはり物を言うことになります。パウロは、書簡にこう証しています。
『私はだれに対しても自由ですが、より多くの人を獲得するために、すべての人の奴隷となりました。ユダヤ人にはユダヤ人のようになりました。それはユダヤ人を獲得するためです。律法の下にある人々には、私自身は律法の下にはいませんが、律法の下にある者のようになりました。それは律法の下にある人々を獲得するためです。
律法を持たない人々に対しては、私は神の律法の外にある者ではなく、キリストの律法を守る者ですが、律法を持たない者のようになりました。それは律法を持たない人々を獲得するためです。
弱い人々には、弱い者になりました。弱い人々を獲得するためです。すべての人に、すべてのものとなりました。それは、何とかして、幾人かでも救うためです。(第Ⅰコリント9:19~9:22)』と。
ここからローマ人に対してはローマ市民、すなわち同胞として接したことが分かります。だからこそ、エペソ市の高官が友人となり、救われたのです。ここでルカが「弟子」ではなく「友人」と書いていますことが、大きなポイントです。
パウロは「友人」の勧めに聴き従います。》