◇◆◇日々のみ言葉
2020年1月12日(日)
◎聖書箇所【使徒の働き19章32節~34節】
19:32 ところで、集会は混乱状態に陥り、大多数の者は、なぜ集まったのかさえ知らなかったので、ある者はこのことを叫び、ほかの者は別のことを叫んでいた。
19:33 ユダヤ人たちがアレキサンデルという者を前に押し出したので、群衆の中のある人たちが彼を促すと、彼は手を振って、会衆に弁明しようとした。
19:34 しかし、彼がユダヤ人だとわかると、みなの者がいっせいに声をあげ、「偉大なのはエペソ人のアルテミスだ。」と二時間ばかりも叫び続けた。
◎ショートメッセージ
《「偉大なのはエペソ人のアルテミスだ。」
人々はパウロの同行者であるマケドニヤ人ガイオとアリスタルコを捕え、一団となって劇場へなだれ込みました。
騒ぎに気づいたパウロは、その集団の中にはいって行こうと試みましたが、弟子たちが阻止したのです。
そればかりでありません。アジヤ州の首都エペソ市の高官で、パウロの友人である人たちも、パウロに使者を送って、劇場に入らないように頼んだのです。パウロは、聞き従いました。
エペソの野外劇場は、混乱状態に陥りました。まさに群衆心理です。大多数の者は、なぜ集まったのかさえ知りません。
銀細工人たちはこのことを叫んでいましたが、ほかの者は別のことを叫んでいました。彼ら具体的に何を叫んでいたのかは分かりません。
そこに集まっていたユダヤ人たちが、「アレキサンデル」と言う者を前に立たせました。人々は、半円形状の椅子席に陣取って叫び続けています。
ここでもルカは、あえて実名を出しています。
マルコの福音書には、
『彼らはイエスを嘲弄したあげく、その紫の衣を脱がせて、もとの着物をイエスに着せた。それから、イエスを十字架につけるために連れ出した。そこへ、アレキサンデルとルポスとの父で、シモンというクレネ人が、いなかから出て来て通りかかったので、彼らはイエスの十字架を、むりやりに彼に背負わせた。(マルコの福音書15:20~15:21)』と書かれています。
この時、クレネ人シモンが家族を連れていたことは、間違いありません。彼らはアフリカから、エルサレムの過越の祭に巡礼に来ていたのです。
クレネとは、北アフリカのリビヤの海岸都市で、アレキサンデルも、エジプト第一の都市アレキサンドリヤから命名されたことは、十分に判断出来ることです。
その時には幼い兄弟のアレキサンデルとルポスでしたが、彼らは、幼いながらも主イエス様をその目で見ています。しかも父親のシモンが、イエス様の代わりに十字架を担ぎ、ゴルゴタの丘に運んだ場面も目撃しています。
その後、主の十字架と最後の場面も目撃したかどうかは、書かれていませんから分かりかねますが、私は主イエス様のお体が降ろされるまで(ピエタ)、その場に留まっていたと思っています。
クレネ人シモンの息子、アレキサンデルとルポスの兄弟は、この頃異邦人の教会では、よく知られていたことが伝えられています。
明日も同じ箇所からです。》