◇◆◇日々のみ言葉
2020年1月19日(日)
◎聖書箇所【使徒の働き20章6節~7節】
20:6 種なしパンの祝いが過ぎてから、私たちはピリピから船出し、五日かかってトロアスで彼らと落ち合い、そこに七日間滞在した。
20:7 週の初めの日に、私たちはパンを裂くために集まった。そのときパウロは、翌日出発することにしていたので、人々と語り合い、夜中まで語り続けた。
◎ショートメッセージ
《「種なしパンの祝い」とは、「過越の祭」の別名でもあります。
「種なしパン」とは、パン種を入れずに焼いた丸形の薄いパンのことです。かつてイスラエル人が急いで出エジプトをする時、パンを発酵させる時間がなかったので、パン種を入れないパンを食べました。
モーセの律法によって、「出エジプト」を記念とする「過越の祭」の際、七日間パン種を用いることが禁じられ、この律法はイスラエル人によって代々守られて来たのです。
それゆえに、「種を入れないパンの祭」とも言い、新約時代では「種なしパンの祝い」と言われていました。
そして、キリストや使徒の時代にもこれらの祭は引き続き行われ、パウロはキリストが「私たちの過越の小羊」であり、教会の一致と純潔のために「古いパン種を用いたり、悪意と不正のパン種を用いたりしないで、パン種のはいらない、純粋で真実なパンで、祭りをしよう」と、第Ⅰコリントにおいて勧めています。
この「種なしパンの祝い」を、パウロとルカは、ピリピ教会において、教会の兄弟たちと祝ったことが分かります。
「私たち」とは、ルカとパウロのことです。二人は、ピリピの港町から出航し、五日かかってトロアスに到着します。
そこで、先行してトロアスに停まっていた、プロの子であるベレヤ人ソパテロ、テサロニケ人アリスタルコとセクンド、デルベ人ガイオ、テモテ、アジヤ人テキコとトロピモと合流するのです。
この場所が宿屋なのか、あるいは普通の家なのか詳細は分かりませんが、この頃になりますとトロアスにも主イエスを信じ救われた者は、多く存在していたことと思います。
よって、パウロを良く知る主にある兄弟の家に、先行していた弟子たちは待機していたと、考える方が自然ではないでしょうか。
彼らは、パウロとルカの到着を待っていたのでした。
パウロとルカは、そこで七日間滞在することになります。おそらくピリピ教会において、共に祝った「種なしパンの祝い」を、今度はトロアスにおいて、愛する弟子たちと共に祝ったのではないかと考えられます。
そして、いよいよその最後の日が訪れようとしていました。安息日は、互いに静かに過ごし、「週の初めの日」すなわち、主イエスがよみがえられた日曜日に、パンを裂くために集まったのです。明日も同じ箇所からとなります。》