◇◆◇日々のみ言葉
2020年1月22日(水)
◎聖書箇所【使徒の働き20章10節~12節】
20:10 パウロは降りて来て、彼の上に身をかがめ、彼を抱きかかえて、「心配することはない。まだいのちがあります。」と言った。
20:11 そして、また上がって行き、パンを裂いて食べてから、明け方まで長く話し合って、それから出発した。
20:12 人々は生き返った青年を家に連れて行き、ひとかたならず慰められた。
◎ショートメッセージ
《いよいよ明日には、トロアスを出航してエルサレムに向かおうとしていたパウロとルカは、愛するローマのアジア州、アカヤ州、マケドニヤ州の教会の責任者たちと、夜遅くまで話し込んでいました。
そこは、三階の屋上の間で、ともしびがたくさんともしてあったのです。その集まりには、トロアスの兄弟たちも参加していました。
「ユテコ」幸運という名前のひとりの青年が窓のところに腰を掛けてパウロの話に聞き入っていたのです。
しかしひどく眠けがさし、パウロの話が長く続くので、とうとう眠り込んでしまったのです。そして、皆が見てる間に、三階から下に落ちたのでした。
急いで、下に降りて、彼を抱き起こしてみると、もう死んでいたと言うのです。
するとパウロが降りて来たのです。そしてユテコの身をかがめ、彼を抱きかかえて、こう言ったのです。
「心配することはない。まだいのちがあります。」
この箇所から、ある者は、ユテコは死んだのではなく、仮死状態であって、それゆえパウロが「心配することはない。まだいのちがあります。」と言ったと理解するのです。そして、これは奇跡でも何でもなく、今のように道はコンクリートではないから、運良く守られたと考えるのです。
いいえ、いいえ違います。
ユテコは、死んだのです。
人は、もし高い所から真っ逆さまに落ちたのなら、頭から落ちます。つまり、その場にいた誰にも死んだことが分かるように、頭から血を流していたのです。もしかしたら、頭が真っ二つに割れていたかも知れません。
そこへパウロがやって来て、
「心配することはない。まだいのちがあります。」と言います。しかもそれだけではありません。そして、また三階に上がって行ったと言うのです。
パウロが語った言葉は、「主イエスの御名によってユテコに命じる。生き返りなさい。」ではなく、何の祈りもせず、「心配することはない。まだいのちがあります。」だけなのです。
何と無責任な使徒なのでしょうか。
いいえ、その後、生き返ったユテコが、三階に登って来るのです。人々の驚きようと言ったら。明日も同じ箇所からとなります。》