◇◆◇日々のみ言葉
2020年2月9日(日)
◎聖書箇所【使徒の働き20章36節~38節】
20:36 こう言い終わって、パウロはひざまずき、みなの者と共に祈った。
20:37 みなは声をあげて泣き、パウロの首を抱いて幾度も口づけし、
20:38 彼が、「もう二度と私の顔を見ることがないでしょう。」と言った言葉によって、特に心を痛めた。それから、彼らはパウロを船まで見送った。
◎ショートメッセージ
《今日で、使徒の働き20章の学びを終え、明日からは21章に入って行きます。昨日はもう一度、パウロの惜別のメッセージを味わって見ました。今日は、パウロとエペソ教会の長老たちとのお別れの場面となります。
この長老たちは、年齢は様々であったことと思われますが、皆パウロの愛する弟子でもありました。またパウロによって主イエス様の救いに導かれ、そしてバプテスマをも授かったに違いありません。
彼らはどれほどパウロを愛し、また感謝していたことでしょう。そうでなければ、エペソから60キロも離れたミレトまで、別れのあいさつに、わざわざ来るようなことはしないと思います。
人は、本当に大切にされ、また愛されれば、たとえどんなに遠くても、またどんなに交通費がかかったとしても、恩人に会いにやって来るものです。彼らに取って、まさにパウロはそのような存在でありました。
パウロの話が一段落しますと、「皆はひざまずき、共に祈った」とあります。パウロは、エペソ教会のことを、神様に祈ったことと思われますが、長老たちは、パウロと再び会えることを、主イエス様に願ったのではないでしょうか。
なぜなら、パウロが、「もう二度と私の顔を見ることがないでしょう。」と言った言葉によって、心を痛めていたからです。彼らにはそれは耐えられませんでした。
そしてついに別れの時がやって来ます。パウロ、ルカ、テモテ、テキコ、アリスタルコを乗せた船がミレトを出航する時が。
港から離れて行く船を、長老たちは手を振りながら、船が水平線の彼方の中に消えて行くまで、見送っていたに違いありません。しかし、これが最後ではなかったのです。
主イエス様は、エペソ教会の長老たちの祈りと願いを聞き届けます。何と、それから約5年後に、パウロは無罪となり釈放され、ローマからエペソに戻って来るのです。
そしてこの時には、エペソを拠点として、パウロのかねてからの願いでもありましたスペインやポルトガルまで、まさにヨーロッパの果てまで伝道に行ったことが伝えられています。
使徒の働きの最後の学びの時に、この「第四回伝道旅行」について、伝承されていることを考察して見たいと思っています。
明日からは、21章に入ります。》