• 日々のみ言葉 2020年3月21日(土)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2020年3月21日(土)

    ◎聖書箇所【使徒の働き23章2節~3節】
    23:2 すると大祭司アナニヤは、パウロのそばに立っている者たちに、彼の口を打てと命じた。
    23:3 その時、パウロはアナニヤに向かってこう言った。
    「ああ、白く塗った壁。神があなたを打たれる。あなたは、律法に従って私をさばく座に着きながら、律法にそむいて、私を打てと命じるのですか。」

    ◎ショートメッセージ
    《翌日、エルサレムにおいてユダヤ最高議会が招集されました。パウロは、その議会の真ん中に立たされたのです。
    「兄弟たちよ。私は今日まで、全くきよい良心をもって、神の前に生活して来ました。」

     その言葉を聞いた大祭司アナニヤは、怒りに満ちて、パウロのそばに立っていたユダヤ人の役人に、「パウロの口をたたけ」と命じたのです。

     ユダヤ議会は、議員70人で構成されています。そして議長は、その当時の大祭司が務めるのです。議会の議決が半数に分かれた時、最後の一票を大祭司が投じることになります。大祭司には、それだけの権威が与えられているのです。

     傍聴席には、議員ではなくとも、祭司長たち、民の指導者たち、サドカイ人たち、パリサイ人や律法学者たちが同席することを許可されていました。

     この大祭司アナニヤは、若いパウロ、すなわちサウロを知らなかったと思われます。しかし、パウロは彼を知っていました。

     使徒の働きによりますと、
    『翌日、民の指導者、長老、学者たちは、エルサレムに集まった。大祭司アンナス、カヤパ、ヨハネ、アレキサンデル、そのほか大祭司の一族もみな出席した。(使徒の働き4:5~4:6)』と書かれています。

     本来ならば、大祭司は世襲制ですから、ここに名前が挙げられている者の中から選ばれるはずです。カヤパの後は、ヨナタンが大祭司に選ばれたことが伝えられています。この者が誰なのかはよく分かりませんが、カヤパの息子であったかも知れません。

     さて、ここに登場します大祭司アナニヤは、紀元47年から58年まで大祭司職にありました。しかも彼は、律法に反して、世俗的画策によってこの地位を得たのです。
     また彼は、ひじょうに強欲な人間でした。本来ならば祭司たちの手に渡るべき十分の一の金をすべて着服していたことは、あまりにも有名であったのです。歴史家ヨセフォスはそのことを、「ユダヤ古代史」に書き記しています。

     パウロの語った言葉が、大祭司アナニヤの胸を強く射貫いたのです。それだからこそ、怒りに満ちて、パウロを打てと命じたわけです。実際に、パウロは、そばにいた役人に、平手で打たれたと私は思います。》

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