• 日々のみ言葉 2020年5月29日(金)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2020年5月29日(金)

    ◎聖書箇所【使徒の働き27章16節~19節】
    27:16 しかしクラウダという小さな島の陰にはいったので、ようやくのことで小舟を処置することができた。
    27:17 小舟を船に引き上げ、備え綱で船体を巻いた。また、スルテスの浅瀬に乗り上げるのを恐れて、船具をはずして流れるに任せた。
    27:18 私たちは暴風に激しく翻弄されていたので、翌日、人々は積荷を捨て始め、
    27:19 三日目には、自分の手で船具までも投げ捨てた。

    ◎ショートメッセージ
    《「良い港」に一時停泊していたパウロ一行を乗せたアレキサンドリヤの船は、おりから、穏やかな南風が吹いて来ると、船長および航海士はこの時とばかり、出航しました。 海岸から一定の距離を保ちながら、島に沿って回り込むと、約70キロ先の港ピニクスに、その日のうちにたどり着くことが出来たからです。
     ところが、しばらく行きますと、突然暴風が陸から吹きおろして来たのです。この風は、クレテ島の最高峰イダ山から吹き降ろす激しい風のことです。 船はそれに巻き込まれてしまい、風に逆らって進むことができないので、しかたなく吹き流されるままにするしかありませんでした。
     見る見るうちに、クレテ島から離され、クレテ島の南西方向にある小島クラウダにまで流されたのです。

     それまでは、船の後ろに小舟をつけて航行していました。これはピニクスの港に到着したら、すぐにも積み荷を降ろすためでした。しかし小舟によって、激しい風から梶を取ることが出来ないことも事実でした。
     クラウダの島影に入って、ようやく風を避けて、小舟を処置することができたのです。
    つまり小舟を船に引き上げ、綱でくくりつけました。

     また、スルテスの浅瀬に乗り上げるのを恐れて、船具(錨)を船の上に引き上げました。「スルテス」とは、シシリー島に対峙するアフリカ北岸にある大きな入江のことです。カルタゴのあるチュニス岬とクレネのあるバルカ岬とにはさまれており、東部は大スルテス(今のシデラ湾)と呼ばれ、西部は小スルテス(今のガベス湾)と呼ばれていました。湾内の水深はあまりなく、西部では潮の流れも異常をきたしており、加えて海岸は、浮砂で、流れ動いており、そこに上陸することはほとんど不可能であったのです。
     パウロが乗り合せたアレキサンドリヤ船の乗組員たちも、その入江の危険性をよく承知していたのです。

     パウロは言いました。
    「皆さん。この航海では、きっと、積荷や船体だけではなく、私たちの生命にも、危害と大きな損失が及ぶと、私は考えます。」

     この言葉が成就します。
    「翌日、人々は積荷を捨て始め」たのです。そして「三日目には、自分の手で船具までも投げ捨てた」のです。》

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