◇◆◇日々のみ言葉
2020年6月10日(水)
◎聖書箇所【使徒の働き28章3節~6節】
28:3 パウロがひとかかえの柴をたばねて火にくべると、熱気のために、一匹のまむしがはい出して来て、彼の手に取りついた。
28:4 島の人々は、この生き物がパウロの手から下がっているのを見て、「この人はきっと人殺しだ。海からはのがれたが、正義の女神はこの人を生かしてはおかないのだ。」と互いに話し合った。
28:5 しかし、パウロは、その生き物を火の中に振り落として、何の害も受けなかった。
28:6 島の人々は、彼が今にも、はれ上がって来るか、または、倒れて急死するだろうと待っていた。しかし、いくら待っても、彼に少しも変わった様子が見えないので、彼らは考えを変えて、「この人は神さまだ。」と言いだした。
◎ショートメッセージ
《昨日から「使徒の働き」の学びも、最終 28章に入りました。
パウロ一行の乗った船が座礁し、海に飛び込んだ彼らが泳ぎ着いたのは、マルタ島でした。
すると、マルタ島の人々は、すぐにも駆けつけて来て、岸辺で疲れ切っていた276名の乗組員たちを、手厚く介抱してくれたのです。
ちょうどその時、雨が降りだして来ました。人々は火を焚いて、濡れて寒さに凍えていたパウロたちを暖かくもてなしてくれたのです。
ようやく服も乾き始め、暖まって来たその時です。ちょっとした事件が起きました。
パウロとルカとアリスタルコたちが囲っていた焚き火においてです。おそらく火が弱くなって来たのでしょう。パウロが、そばに積まれていた「ひとかかえの柴」をたばねて、火にくべた時のことです。
どうやらその柴の中にまむしが隠れていたのでしょう。熱気の為に驚いて、はい出し、パウロの手に「取りついた」と言うのです。
この訳はあまり良い訳ではありません。尾山令仁師の現代訳では、
『28:3パウロが一抱えの柴を束ねて火にくべると、熱気の為に、一匹のまむしが出て来て、彼の手にかみついた。』とはっきりと、パウロはかまれたことを書き記しています。
この時、そばにいたルカとアリスタルコは、驚いたに違いありません。また、その有様をしっかりと島の人々は見ていたのです。
それゆえ、
「この人はきっと人殺しだ。海からはのがれたが、正義の女神はこの人を生かしてはおかないのだ。」と話し合っていたのです。
パウロは、その生き物を火の中に振り落とします。当然かまれたのですから、まむしの牙がパウロの手に残っていたかも知れません。
島の人々は、パウロの手がはれ上がって来るか、または、今にも苦しみもがき出し、倒れて急死するだろうと見守っていたのです。なぜならそれが常識だからです。
明日も同じ箇所からとなります。》