◎本日の聖書箇所【使徒の働き3章11節~16節】
3:11 この人がペテロとヨハネにつきまとっているうちに、非常に驚いた人々がみな、「ソロモンの回廊」と呼ばれる場所にいた彼らのところに、一斉に駆け寄って来た。
3:12 これを見たペテロは、人々に向かって言った。「イスラエルの皆さん、どうしてこのことに驚いているのですか。どうして、私たちが自分の力や敬虔さによって彼を歩かせたかのように、私たちを見つめるのですか。
3:13 アブラハム、イサク、ヤコブの神、すなわち私たちの父祖たちの神は、そのしもべイエスに栄光をお与えになりました。あなたがたはこの方を引き渡し、ピラトが釈放すると決めたのに、その面前でこの方を拒みました。
3:14 あなたがたは、この聖なる正しい方を拒んで、人殺しの男を赦免するように要求し、
3:15 いのちの君を殺したのです。しかし、神はこのイエスを死者の中からよみがえらせました。私たちはそのことの証人です。
3:16 このイエスの名が、その名を信じる信仰のゆえに、あなたがたが今見て知っているこの人を強くしました。イエスによって与えられる信仰が、この人を皆さんの前で、このとおり完全な身体にしたのです。」
◎メッセージ【ソロモンの回廊にて】
《十二使徒のシモン・ペテロとヨハネは、美しの門から婦人の庭を通り抜けて、「ソロモンの回廊」までやって来ました。その二人の後に、生まれつき歩けなかった物乞いの青年が、癒され喜び踊り、飛び跳ねたり駆けたりしながらついて来たのです。
さて、二人は午後三時の祈りの時に、救われて間もない兄弟たちに、主イエスのみ言葉と祈りを教え導く為に、宮に上って来たのです。その集合場所が「ソロモンの回廊」と言うわけです。この回廊は、ヘロデの神殿の重要な建築物で、等間隔ですえられた2列の大理石の円柱によって支えられた屋根で覆われた回廊で、異邦人の庭の東壁に沿って建てられていました。
さて、ペテロとヨハネが、兄弟たちを教えていますと、そこに主イエスの時と同じように、律法学者や議員たちが集まって来ました。それほどに、美しの門において物乞いをしていた青年が歩いていた事は、強烈なインパクトを与えていたのです。
「イスラエルの皆さん、どうしてこのことに驚いているのですか。アブラハム、イサク、ヤコブの神、すなわち私たちの父祖たちの神は、そのしもべイエスに栄光をお与えになりました。あなたがたはこの方を引き渡し、ピラトが釈放すると決めたのに、人殺しの男を赦免するように要求し、いのちの君を殺したのです。しかし、神はこのイエスを死者の中からよみがえらせました。私たちはそのことの証人です。」
ペテロは、主イエスの復活の生き証人であることを述べています。
ところで、主が復活された時、一番最初の目撃者はだれですか。マタイによれば、
『さて安息日が終わり、マグダラのマリアが墓を見に行った。すると大きな地震が起こった。主の使いが天から降りて来て石をわきに転がしたからである。その恐ろしさに番兵たちは震え上がり、死人のようになった。彼女たちが行き着かないうちに、番兵たちが何人か都に戻って、起こったことをすべて祭司長たちに報告した。そこで祭司長たちは長老たちと共に集まって協議し、兵士たちに多額の金を与えた。』
つまり、四人のローマ兵なのです。しかもその報告はいち早く議会にもたらされました。主イエスが復活された事実を弟子たちよりも議員たちの方が先に知ったのです。 よってパリサイ人や律法学者たちの中には、ナザレのイエスがよみがえった事を信じなくとも、認めざるを得ない事態が生じたのです。
ペテロは、彼らに「美しの門の物乞いの青年のいやし」を用いて、主イエスこそが聖書に約束されたメシヤであることを、確信に満ちて聖霊と共に教えています。
「このイエスの名が、その名を信じる信仰のゆえに、この人を強くしました。イエスによって与えられる信仰が、この人をこのとおり完全な身体にしたのです。」
主イエスは、弟子たちに約束されました。
「私は、あなたがたが私の名によって求めることは、何でもそれをしてあげます。父が子によって栄光をお受けになるためです。あなたがたが、私の名によって何かを私に求めるなら、私がそれをしてあげます。」と。
この約束と信仰によって、美しの門に置かれていた物乞いの青年はいやされたのです。後にペテロは、ユダヤ最高議会において、力強く証言します。
「この方以外には、だれによっても救いはありません。天の下でこの御名のほかに、私たちが救われるべき名は人間に与えられていないからです。」
私たちは、十二使徒たちへの約束が与えられています。またペテロが言うように、主イエスの御名が私たちには与えられています。この御名は、聖なる御名であり、信仰の源です。このイエスの御名こそが、すべての被造物がひざまづかなければならない御名なのです。》