◇◆◇日々のみ言葉
2020年10月17日(土)
◎聖書箇所【マタイの福音書6章9節~13節】
6:9「だから、こう祈りなさい。『天にいます私たちの父よ。御名があがめられますように。
6:10 御国が来ますように。み心が天で行なわれるように地でも行なわれますように。
6:11 私たちの日ごとの糧をきょうもお与え下さい。
6:12 私たちの負いめをお赦し下さい。私たちも、私たちに負いめのある人たちを赦しました。
6:13 私たちを試みに会わせないで、悪からお救い下さい。』〔国と力と栄えは、とこしえにあなたのものだからです。アーメン。〕」
◎ショートメッセージ
《一週間にわたって「主の祈り」を詳しく学んで来ました。今日はその最後として、明日からは先に進むことにしたいと思います。
さて、ルカの福音書の同一平行記事の場面を見てみましょう。実は、この場面は「平地の説教」のかなり後に書き記されています。ルカの福音書が、一番時制に正確であるとも言われ、また起こった順に書かれたとも言われています。
とするならば、主イエスは、「主の祈り」を2回教えられたことになるのです。ルカの場面には、群衆は登場しません。よって同一箇所と言いましても、まったく違う場面であることは、間違いありません。
『さて、イエスはある所で祈っておられた。その祈りが終わると、弟子のひとりが、イエスに言った。
「主よ。ヨハネが弟子たちに教えたように、私たちにも祈りを教えて下さい。」
そこでイエスは、彼らに言われた。
「祈るときには、こう言いなさい。『父よ。御名があがめられますように。御国が来ますように。私たちの日ごとの糧を毎日お与え下さい。私たちの罪をお赦し下さい。私たちも私たちに負いめのある者をみな赦します。私たちを試みに会わせないで下さい。」』(ルカの福音書11:1~11:4)』
ここに登場する「弟子のひとり」とは誰でしょうか。それは、彼の質問にその答えがあります。
「主よ。ヨハネが弟子たちに教えたように、私たちにも祈りを教えて下さい。」と。
この弟子は、ヨハネが弟子たちに「独自の祈り」を教えたことを知っています。それだけではありません。その祈りの内容をも知っていることになります。
よって、候補者は二人に絞られます。
『その翌日、またヨハネは、ふたりの弟子と共に立っていたが、イエスが歩いて行かれるのを見て、「見よ、神の小羊。」と言った。ふたりの弟子は、彼がそう言うのを聞いて、イエスについて行った。
ヨハネから聞いて、イエスについて行ったふたりのうちのひとりは、シモン・ペテロの兄弟アンデレであった。(ヨハネの福音書1:35~1:37・1:40)』
一人は、アンデレです。そしてもう一人は、使徒ヨハネ自身です。主イエスに質問したのは、おそらくアンデレだと私は思います。なぜならユダヤは年功序列社会であって、ヨハネは十二使徒の中では一番年下だったからです。
「主の祈り」を教えられたのは、この時が最初であったかも知れません。そうしますと、「山上の垂訓」の教えが何時なされたのかが問題となって来ます。
私個人の推測ですが、主イエスは公生涯の初めの頃、何度も「八つの幸い」のメッセージを、また「主の祈り」を、繰り返し教えられたのではないでしょうか。明日は先に進みます。》