◇◆◇日々のみ言葉
2020年10月30日(金)
◎聖書箇所【マタイの福音書6章28節~30節】
6:28「なぜ着物のことで心配するのですか。野のゆりがどうして育つのか、よくわきまえなさい。働きもせず、紡ぎもしません。
6:29 しかし、私はあなたがたに言います。栄華を窮めたソロモンでさえ、このような花の一つほどにも着飾ってはいませんでした。
6:30 今日あっても、明日は炉に投げ込まれる野の草さえ、神はこれほどに装って下ださるのだから、ましてあなたがたに、よくして下さらないわけがありましょうか。信仰の薄い人たち。」
◎ショートメッセージ
《現代訳は、
『「どうして着る物のことなどを心配するのですか。野の花がどのようにして育つのか、考えてみなさい。働きもしないし、自分のために服を作りません。
そして、確かに栄華を窮めたソロモンでさえ、この一つの花ほど美しい服を持っていたとは言えません。
今日は咲いていても、明日は炉に投げ込まれてしまう野の草でさえ、神様はこれほど美しい装いをお与えになっておられるのですから、まして、人間であるあなたがたに、それ以上のことをして下さらないわけがあるでしょうか。ああ、なんと小さな信仰なのか。」』と訳されています。
かつての若かりし頃の私は、登山が趣味でした。特に、深田久弥が選んだ「日本百名山」の踏破を目指すのではなく、気に入った場所に何度も訪れると言うことを、モットーとして来ました。
もちろん、日本百名山を目指すことを否定しているのではありません。それはそれで素晴らしいことだからです。
さて、北アルプスと南アルプス、そして中央アルプスと、様々な所に行きましたが、その中における最大のお花畑の思い出と言いますと、中央アルプスの南駒ヶ岳付近を思い浮かべるのです。
そこには、コマクサや黒百合の大群生がありました。特に感動したのが、ひとつの茎から二本、三本の黒百合の花が出ている非常に珍しい株をたくさん発見したことです。
その場所は、メイン登山道から少し離れた回り道にありました。数年続けてそこに行きました。そのたびに、大群落のコマクサと黒百合が私を歓迎してくれたのです。
花はきれいです。きれいな花も見ますと、心が洗われます。しかも自然の美しい花なのです。お花屋さんにて販売されているものではありません。その場所に、精一杯誇らしげに咲いているのです。風にそよそよと揺れているのです。
しかし、その後、その場所にあったコマクサや黒百合の多くは盗掘にあって、ほぼ壊滅したと聞いた覚えがあります。悲しいことです。もう数十年前のことです。
女性はもちろんのこと、男性も素敵な洋服には興味が尽きかねないと言うものです。しかし主イエスは言われます。
「なぜ着物のことで心配するのですか。」と。
実は、これは「着替え」や「予備」のことではなく、当時のユダヤ人に取ってはなくてはならない「上着」のことなのです。もし上着がなかったとしたら、また古くなっていたとしたら、心配するのは当然です。なぜなら、当時の気候においては、命に関わって来るからです。
パウロは弟子のテモテに、トロアスでカルポの所に残しておいた上着を、ローマに持って来るように手紙に書き記しています。
しかし、主は言われます。
「天のお父様は、ましてやあなたがたに、よくして下さらないわけがありましょうか。」と。》