◇◆◇日々のみ言葉
2020年12月4日(金)
◎聖書箇所【マタイの福音書8章5節~9節】
8:5 イエスがカペナウムにはいられると、ひとりの百人隊長がみもとに来て、懇願して、
8:6言った。「主よ。私のしもべが中風やみで、家に寝ていて、ひどく苦しんでおります。」
8:7 イエスは彼に言われた。「行って、直してあげよう。」
8:8
しかし、百人隊長は答えて言った。「主よ。あなたを私の屋根の下にお入れする資格は、私にはありません。ただ、お言葉をいただかせて下さい。そうすれば、私のしもべは直りますから。
8:9 と申しますのは、私も権威の下にある者ですが、私自身の下にも兵士たちがいまして、そのひとりに『行け。』と言えば行きますし、別の者に『来い。』と言えば来ます。また、しもべに『これをせよ。』と言えば、そのとおりにいたします。」
◎ショートメッセージ
《この出来事と同じ内容の平行記事がルカの福音書に掲載されています。
『イエスは、耳を傾けている民衆にこれらの言葉をみな話し終えられると、カペナウムにはいられた。ところが、ある百人隊長に重んじられているひとりのしもべが、病気で死にかけていた。
百人隊長は、イエスのことを聞き、みもとにユダヤ人の長老たちを送って、しもべを助けに来て下さるようお願いした。イエスのもとに来たその人たちは、熱心にお願いして言った。
「この人は、あなたにそうしていただく資格のある人です。この人は、私たちの国民を愛し、私たちのために会堂を建ててくれた人です。」
イエスは、彼らと一緒に行かれた。そして、百人隊長の家からあまり遠くない所に来られたとき、百人隊長は友人たちを使いに出して、イエスに伝えた。
「主よ。わざわざおいで下さいませんように。あなたを私の屋根の下にお入れする資格は、私にはありません。ですから、私のほうから伺うことさえ失礼と存じました。ただ、お言葉をいただかせて下さい。そうすれば、私のしもべは必ずいやされます。と申しますのは、私も権威の下にある者ですが、私の下にも兵士たちがいまして、そのひとりに『行け。』と言えば行きますし、別の者に『来い。』と言えば来ます。また、しもべに『これをせよ。』と言えば、そのとおりにいたします。」(ルカの福音書7:1~7:8)』と、書き記されています。
当時、カペナウムには、ローマ軍の駐屯地が有りました。それゆえ、そこに取税所が設けられていたのです。マタイ(かつては取税人の頭レビ)は、当然、この百人隊長と顔見知りであったと思われます。
マタイの記事とルカの記事では、かなりの相違点が有ります。神の言葉である聖書は一言一句誤り無き言葉であることは真実ですが、マタイによりますと、百人隊長は直接主イエスにお願いしに来ます。
しかしルカでは、百人隊長本人ではなく、遣わされたユダヤ人の長老たちによって伝言が伝えられるのです
また主イエスが百人隊長の家の近くまで来ますと、今度は友人によって伝言が伝えられます。
この違いをどのように考えたら良いのでしょうか。
ルカはパウロの監修の下に、福音書と使徒の働きをローマにて執筆しました。よって、その時点において、生存していたカペナウムの百人隊長であった人物に対する心遣い、配慮であると、私は考えています。
事実はマタイの福音書であって、ローマ軍百人隊長が直接、主イエスに会いに来たと私は確信しています。だからと言って、ルカの福音書が誤りであると言うことは決してあり得ません。明日も同じ箇所からです。》