◇◆◇日々のみ言葉
2020年12月6日(日)
◎聖書箇所【マタイの福音書8章10節~13節】
8:10 イエスは、これを聞いて驚かれ、ついて来た人たちにこう言われた。「まことに、あなたがたに告げます。私はイスラエルのうちのだれにも、このような信仰を見たことがありません。
8:11 あなたがたに言いますが、たくさんの人が東からも西からも来て、天の御国で、アブラハム、イサク、ヤコブと一緒に食卓に着きます。
8:12 しかし、御国の子らは外の暗やみに放り出され、そこで泣いて歯ぎしりするのです。」
8:13 それから、イエスは百人隊長に言われた。「さあ行きなさい。あなたの信じたとおりになるように。」すると、ちょうどその時、そのしもべはいやされた。
◎ショートメッセージ
《ルカの福音書における並行記事は、
『これを聞いて、イエスは驚かれ、ついて来ていた群衆のほうに向いて言われた。
「あなたがたに言いますが、このような立派な信仰は、イスラエルの中にも見たことがありません。」
使いに来た人たちが家に帰ってみると、しもべはよくなっていた。(ルカの福音書7:9~7:10)』となっています。
ルカにおいては、百人隊長本人は登場しません。ここでも、「使いに来た人たちが家に帰ってみると、しもべはよくなっていた」と言うわけです。
以前にも書きましたように、これは、ルカが福音書を執筆していた当時、まだ存命していた百人隊長に対する配慮なのです。
その根拠は、マタイもルカも彼の名前を明らかにしていないことです。しかもマタイは顔見知りであったにもかかわらずに。
伝承では、名前は「マンリウス」であったとされています。
さて、主イエスは百人隊長の言葉を聞いて驚きます。
「主よ。あなたを私の屋根の下にお入れする資格は、私にはありません。ただ、お言葉をいただかせて下さい。そうすれば、私のしもべは直りますから。と申しますのは、私も権威の下にある者ですが、私自身の下にも兵士たちがいまして、そのひとりに『行け。』と言えば行きますし、別の者に『来い。』と言えば来ます。また、しもべに『これをせよ。』と言えば、そのとおりにいたします。」
この百人隊長の言葉は、「権威ある者の言葉」には力があると言うことです。当時のローマ軍は最強でした。それは実戦さながらの厳しい訓練を行なっていたからです。
百人の部下を指揮する隊長は、兵士としての実力はもちろんのこと、人物においても優れた者しかなれなかったのです。その彼が、主イエスの権威を認めていたからこそ、主はその信仰を絶賛されたのです。
主イエスの言葉には力があります。
命があります。
それを信じているからこそ、百人隊長は「ただ、お言葉をいただかせて下さい。」と願ったのです。
「主よ。あなたを私の屋根の下にお入れする資格は、私にはありません。」
この言葉から、いかに彼自身が、異邦人であることをわきまえており、またへりくだっていることが感じ取れます。
主イエスがその信仰を絶賛された百人隊長が、どうして救われないようなことがあるでしょうか。》