◇◆◇日々のみ言葉
2021年1月6日(水)
◎聖書箇所【マタイの福音書9章1節】
9:1 イエスは舟に乗って湖を渡り、自分の町に帰られた。
◎ショートメッセージ
《主イエス様とおそらく6人の使徒たち、そして他の弟子たちは、カペナウムの向かい側にあるデカポリスのゲラサの町から、再び舟に乗ってカペナウムに戻って来ました。
時刻は、そろそろ昼頃になっていたのではないでしょうか。実はマルコの福音書では、すでに12使徒の任命が行なわれています。そしてその12人と共に、シモン・ペテロの持ち舟に乗り込むのです。そしてゲラサの町外れにあります墓場に住んでいた悪霊に取り憑かれた男たちを解放して、戻ることになっています。
しかし、一番時制に忠実なルカの福音書においては、マタイの福音書とほぼ同じであって、舟に乗って戻って来た後に、12使徒の任命がなされることになっています。
とすると、僅かな期間において、残りの使徒が召し出されたことになるわけです。事実、このすぐ後に、マタイ(取税人レビ)とその弟ヤコブが救い出され弟子に加えられます。その後に、残りの4人も加えられたことになります。最後はイスカリオテのユダであると思われます。
さて、マタイは「自分の町」と明確に書き記しています。もちろんカペナウムのことです。故郷ナザレではありません。
おそらく主イエスご自身が、カペナウムを「自分の町」であると言われたと思われます。
確かに主は、このカペナウムをガリラヤ伝道の拠点としました。具体的には、シモン・ペテロと弟アンデレの家のことです。幼い頃から慣れ親しんだ、叔母サロメと従兄弟ヤコブとヨハネの家ではないのです。
マルコによりますと、
『数日たって、イエスがカペナウムにまた来られると、家におられることが知れ渡った。それで多くの人が集まったため、戸口のところまですきまもないほどになった。この人たちに、イエスはみ言葉を話しておられた。(マルコの福音書2:1~2:2)』と書かれています。
ここで「家」と書かれた場所こそが、中風の人をいやすことになるシモン・ペテロの家なのです。
それほどに、主イエスはカペナウムを、またペテロの家を愛しておられたのです。そしてその一番の理由は、ご自身のことを本当に忠実に面倒を見ようとするペテロのしゅうとめの存在であったと思われます。
しかし、後ほど、主イエスはカペナウムのことについてこう預言されます。
『「カペナウム。どうしておまえが天に上げられることがありえよう。ハデスに落とされるのだ。おまえの中でなされた力あるわざが、もしもソドムでなされたのだったら、ソドムは今日まで残っていたことだろう。」(マタイの福音書11:23)』と。
残念ながら、多くの奇跡と不思議が行なわれたにもかかわらず、信じて救われる者は少なかったと言うことなのです。》