◇◆◇日々のみ言葉
2021年2月12日(金)
◎聖書箇所【マタイの福音書10章1節~4節】
10:1 イエスは十二弟子を呼び寄せて、汚れた霊どもを制する権威をお授けになった。霊どもを追い出し、あらゆる病気、あらゆるわずらいを直すためであった。
10:2 さて、十二使徒の名は次のとおりである。まず、ペテロと呼ばれるシモンとその兄弟アンデレ、ゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネ、
10:3 ピリポとバルトロマイ、トマスと取税人マタイ、アルパヨの子ヤコブとタダイ、
10:4 熱心党員シモンとイエスを裏切ったイスカリオテ・ユダである。
◎ショートメッセージ
《引き続き、同じ箇所からです。
主イエスは十二弟子を呼び寄せて、汚れた霊どもを制する権威を授けられました。悪霊どもを追い出し、あらゆる病気、あらゆるわずらいを直す為にです。
マタイは、十二使徒の名前をここで挙げています。
ペテロと呼ばれるシモンとその兄弟アンデレ、ゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネ、ピリポとバルトロマイ、トマスと取税人マタイ、アルパヨの子ヤコブとタダイ、熱心党員シモンとイスカリオテ・ユダと。
この十二人は、十一人がガリラヤ出身ですが、唯一イスカリオテのユダだけが、違っており、このように呼ばれたのです。
「イスカリオテ」とは、「ケリヨテの人」と言う意味です。「ケリオテ」がどこであったか定かではありませんが、おそらくユダヤ地方にあったと考えられています。なぜなら、主イエスは、公生涯の初期の頃においては、ガリラヤ地方を中心に宣教されたからです。
イスカリオテのユダは、たまたまカペナウムを通りかかった時に、主イエスの一行に出くわしたのかも知れません。真偽は分かりませんが、彼は十二使徒に加えられるように選ばれていたことは真実です。
また、もう一つの説があります。それは、福音書が書かれたのは、主イエスの十字架と復活と昇天のかなり後のことですので、ユダのことをあえて「イスカリオテ」と、福音書に書き記したと言う説です。それは、「嘘つき」「偽善者」を意味するアラム語から来ていると言うことです。
さて、主イエスは、十二使徒を二人ずつ六チームに分けて遣わします。そのチーム分けですが、ここに書かれたチームではないと思われるのです。十二人の中には、兄弟が三組存在します。
すなわち、シモンと弟アンデレ、主イエスの実の従兄弟であるゼベダイの子ヤコブと弟ヨハネ、そしてマタイ(レビ)とアルパヨの子ヤコブです。もし、この兄弟たちを中心にチームを作りますと、トマスと取税人マタイ、アルパヨの子ヤコブとタダイと言うチームは存在しなくなるはずです。また、あえて主イエスは、血のつながった兄弟たちを分けた可能性も有りうるのです。なぜなら、当時のユダヤ社会は「年功序列」が強く、弟は兄には服従しなければならなかったからです。
よって、使徒の働きに書かれたチームこそが、主イエスが成された組み分けであると考えられます。
使徒の働きでは、
『彼らは町にはいると、泊まっている屋上の間に上がった。この人々は、ペテロとヨハネとヤコブとアンデレ、ピリポとトマス、バルトロマイとマタイ、アルパヨの子ヤコブと熱心党員シモンとヤコブの子ユダであった。(使徒の働き1:13)』と書かれています。
最後には、「ヤコブの子ユダ」と一人だけが宙に浮いている気がするのですが、彼がイスカリオテのユダとチームを組んでいた可能性は非常に高いと思われます。この後、シモン・ペテロの提案によって、使徒職が補充されます。マッテヤが加えられるのです。》