◇◆◇日々のみ言葉
2021年2月28日(日)
◎聖書箇所【マタイの福音書10章28節~31節】
10:28「からだを殺しても、たましいを殺せない人たちなどを恐れてはなりません。そんなものより、たましいもからだも、共にゲヘナで滅ぼすことのできる方を恐れなさい。
10:29 二羽の雀は一アサリオンで売っているでしょう。しかし、そんな雀の一羽でも、あなたがたの父のお許しなしには地に落ちることはありません。
10:30 また、あなたがたの頭の毛さえも、みな数えられています。
10:31 だから恐れることはありません。あなたがたは、たくさんの雀よりもすぐれた者です。」
◎ショートメッセージ
《当時のユダヤ社会において、最高の権威を持っていたのは、名目上では、ガリラヤとペレヤの王ヘロデ・アンティパスでしたが、実際には、聖都エルサレムに存在します最高議会、サンヘドリンだったのです。
最高議会は70人の議員と、時の大祭司が務める議長の合計71人で組織されていました。また議会で決定されたことは、神の決定とも言われていたのです。
70人の議員たちは、構成される宗派なども鑑み、おもに二つの勢力に分かれていたと言われています。一つはパリサイ人や律法学者たち、そしてもう一つはサドカイ人や祭司長たちでした。
サンヘドリンは、死罪を決定する権威を、ローマ総督から認められてはいませんでしたが、宗教裁判によって死罪を申し渡し、実際に処刑することは黙認されていたのです。
これによって、主イエスは死刑を言い渡されます。本来ならば、主イエスは、神を冒涜した罪によって、「石打ちの刑」に処されるはずでした。しかしサンヘドリンは、民衆を恐れて、自分たちの手を汚すことなく、「ローマ帝国反逆罪」として、ローマ総督によって死刑を執行させることを企てたのです。それが「十字架」なのです。ここにも神様の深い摂理を感じます。
さて、「からだを殺しても、たましいを殺せない人たちなどを恐れてはなりません。そんなものより、たましいもからだも、ともにゲヘナで滅ぼすことのできる方を恐れなさい。」と主イエスは言われました。
これは、やがて十二使徒の多くの者が「殉教」することを預言しています。ただし、イスカリオテのユダを除くことは言うまでもありません。
主イエスのオリーブ山における昇天の後、シモン・ペテロとヨハネの二人が、そしてその後では、新たに加えられたマッテヤを含む十二使徒が、サンヘドリンの被告席に立たされることになるのです。主イエスは先見の目を持って、見通されておられます。
しかし、その時、彼らは彼らだけではありません。主イエスの霊とも言われる聖霊が、彼らと共にいて下さるのです。それゆえ言われるのです。「恐れてはなりません」と。しかも三度にわたって。明日も同じ箇所からです。》