◇◆◇日々のみ言葉
2015年7月1日(水)
◎聖書箇所 【マルコの福音書1章22節~23節】
1:23 すると、すぐにまた、その会堂に汚れた霊につかれた人がいて、叫んで言った。
1:24 「ナザレの人イエス。いったい私たちに何をしようというのです。あなたは私たちを滅ぼしに来たのでしょう。私はあなたがどなたか知っています。神の聖者です。」
◎ショートメッセージ
《マルコは、その福音書に、当時の深刻な重大な問題を書き記したと言える。主イエスは、カペナウムにあるユダヤ人の会堂シナゴークにおいて、安息日に持たれた集会に弟子たちと共に参加された。本来ならば、この集会において律法学者が、「巻物」の聖書(この時には、もちろん新約聖書はまだ存在せず、旧約聖書のこと)を開いて、その説明をするのが慣習であるのだが、なぜか、主イエスが教えられた。マルコは、
『人々は、その教えに驚いた。それはイエスが、律法学者たちのようにではなく、権威ある者のように教えられたからである。』と、書き記している。
するとすぐに、その時、その会堂に「汚れた霊につかれた人」がいたというわけだ。当時の重要な問題とは、「汚れた霊」つまり「悪霊」である。最もこの問題は、今でも大きな深刻な問題であることは、依然として全く変わらない。主イエスが、「神の権威」を持って教え始めると、悪霊に取り憑かれた人が、大声で叫び始めたのである。悪霊は、霊的に鋭く、主イエスが誰であるかを見抜いた。それで悪霊は、いたたまれなくなって叫び声を上げ、「ナザレの人イエス。いったい俺たちに何をしようというのだ。あんたは俺たちを滅ぼしに来たのだろう。俺らはあんたが誰だか知っている。神の聖者だ。」と言ったのである。主の兄弟ヤコブは、その手紙においてこう書き記している。
『あなたは、神はおひとりだと信じています。立派なことです。ですが、悪霊どももそう信じて、身震いしています。』(ヤコブ2:19)
主イエスの権威の前には、悪魔・悪霊どもは、戦々恐々としているのである。マルコは、その後の出来事として、こう書き記している。
『そこでイエスは十二弟子を任命された。それは、彼らを身近に置き、また彼らを遣わして福音を宣べさせ、悪霊を追い出す権威を持たせるためであった。』(マルコ3:14~15)
何と、主イエスは、「悪霊を追い出す権威」を、弟子たちに与えられたのである。その権威とは、「主イエスの御名」の権威である。「悪魔・悪霊ども」は、実在する。それは、「人格」を持った悪しき霊的存在である。主イエスは、「良い牧者」というたとえ話において、このように弟子たちに教えられた。
『盗人が来るのは、ただ盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするだけのためです。』
(ヨハネ10:10前半)
これが悪魔・悪霊どものすることである。彼らには、何一つ良い所はない。すべてが邪悪であり、狡猾であり、容赦無きほどに残忍である。この世界の、この世の悪い出来事の多くの背後には、悪魔・悪霊どもが関与していると言っても言い過ぎではない。主イエスは、弟子たちに、そして今、この曲がった時代に生かされている私たちにも「悪霊を追い出す権威」を、与えられた。その権威について、残念ながら教えようとしない教会が存在することも事実である。》