◇◆◇日々のみ言葉
2015年7月4日(土)
◎聖書箇所 【マルコの福音書1章29節~31節】
1:29 イエスは会堂を出るとすぐに、ヤコブとヨハネを連れて、シモンとアンデレの家にはいられた。
1:30 ところが、シモンのしゅうとめが熱病で床に着いていたので、人々はさっそく彼女のことをイエスに知らせた。
1:31 イエスは、彼女に近寄り、その手を取って起こされた。すると熱がひき、彼女は彼らをもてなした。
◎ショートメッセージ
《間もなく安息日が終わろうとしていた。カペナウムには、シモン・ペテロとアンデレの家があった。主イエスは、シモン・ペテロの家を拠点として、最初のガリラヤ伝道を開始することになる。ガリラヤ湖の畔にて、すでに漁を終え、網を繕っていたシモン・ペテロとアンデレに、「私について来なさい。あなた方を人間を取る漁師にしてあげよう。」と、主イエスは言われた。そして、すぐに二人は従ったと書き記されている。この時、主イエスとシモン・ペテロとアンデレは、初対面ではなかったことは、先日にも書いた通りである。それからシモン・ペテロとアンデレ、そしてヤコブとヨハネは、ずーっと主イエスに付き従っていたことが分かる。もしシモン・ペテロとアンデレが、僅かな時間でも、一度自分の家に戻ったとしたら、シモンのしゅうとめが熱病で床に着いていたことを、すでに知っていたはずである。おそらくシモン・ペテロとアンデレが漁に行った後、熱を出したと思われる。この箇所から分かることは、シモンは結婚していた。しかも義理の母の面倒を見ていた。後ほど、シモンの妻は信者となり、夫と共に伝道し、そして夫を助けたことを、使徒パウロは、その手紙に書き記している。
『私たちには、ほかの使徒、主の兄弟たち、ケパなどと違って、信者である妻を連れて歩く権利がないのでしょうか。』(第一コリント 9:5 )
ともあれ、意気盛んになって、シモンとアンデレは、主イエスを、自分の家に案内したと言うわけである。シモンは、妻と義理の母や子どもたちが、笑顔で迎えてくれると思っていた、「ところが」である。人々がシモンの所にやって来て、義理の母が熱病で床に伏せっているというわけだ。この熱病とは、一体何の病気であったのだろうか。そのことについては詳しくマルコは書き記してはいないが、単なる微熱や、私たちみたいに、寝冷えをしたとか、今日は風邪ぎみだなとか、だるいなあ、とか軽いものではなかったはずである。ルカは、「シモンのしゅうとめがひどい熱で苦しんでいた。」と書いている。また主イエスが、シモンのしゅうとめの熱病をいやされる記事は、マタイ・マルコ・ルカの三つの共観福音書に記載されている。これはとても重要なことであったことが分かる。主イエスが、最初に癒やされた病人が、シモン・ペテロのしゅうとめであったとも取れるのである。一番感激したのは、癒やされたしゅうとめ本人であっただろうし、その娘であるシモン・ペテロの妻も、その場で主イエスを信じたと言っても言い過ぎではない。前にも書いたように、主イエスは、シモンとアンデレの家を拠点として、カペナウムにおけるガリラヤ伝道を開始することになる。主イエスが家におられる時に、主と弟子たちの面倒を喜んで見たのが、シモンのしゅうとめと妻であったはずである。すべては、このことのために、父なる神によってお膳立てがなされていたのだ。》