• 2022年8月28日礼拝メッセージの概要

    ◎本日の聖書箇所【使徒の働き19章8節~12節】(新約聖書p.273下段左側)
    19:8 パウロは会堂に入って、三か月の間大胆に語り、神の国について論じて、人々を説得しようと努めた。
    19:9 しかし、ある者たちが心を頑なにして聞き入れず、会衆の前でこの道のことを悪く言ったので、パウロは彼らから離れ、弟子たちも退かせて、毎日ティラノの講堂で論じた。
    19:10 これが二年続いたので、アジアに住む人々はみな、ユダヤ人もギリシア人も主の言葉を聞いた。
    19:11 神はパウロの手によって、驚くべき力あるわざを行われた。
    19:12 彼が身に着けていた手ぬぐいや前掛けを、持って行って病人たちに当てると、病気が去り、悪霊も出て行くほどであった。

    ◎メッセージ【ティラノ(ツラノ)の講堂において】
    《エペソにやって来たパウロは、伝道を開始しました。まず主がなされたように、安息日にユダヤ人の会堂において、神の国について大胆に語ったのです。このことが三ヶ月も続いたとあります。この間に、パウロに弟子が出来たと考えられますが、パウロ自身がバプテスマを施し、聖霊のバプテスマを受けた十二人が、直近の弟子になったのではないでしょうか。
     なぜ、主はこのように短期間で弟子たちを与えられたのでしょうか。それは、かつて主が十二使徒に、ご自身を守らせたように、パウロもその身を守られる必要があったからです。
     しかし、三ヶ月が経った頃のことです。「ある者たちが心を頑なにして聞き入れず、会衆の前でこの道のことを悪く言った」とあります。この者たちとは、紛れもなく、パリサイ人や律法学者たちのことです。ここでパウロは、弟子たちを連れて、ユダヤ人会堂から出て行く決心をし、ティラノ(ツラノ)の講堂に退いたのです。
     ツラノとは、固有名詞であって、この講堂の創設者もしくは所有者であり、また著名な教師であったかも知れません。伝承では、午前中に一つの講義があって、そしてまた、午後4時から講義があり、その間、すなわち午前11時過ぎから午後4時までの時間を、パウロは自費でツラノから、長い期間を借り受けたのです。
     推測ですが、この便宜に関わったのも、パウロの伝道の同労者であり、また天幕造りの同業者でもあった、プリスキラとアキラ夫婦ではないでしょうか。パウロは、第二回伝道旅行の時にコリントでこの夫婦と出会い、その後、行動を共にします。まさしく主イエスが、パウロの伝道の為に用意された人物です。
     パウロは、朝早くから天幕作りを手伝い、その報酬として衣食住を提供され、ツラノの講堂の家賃を払うことが出来たのです。パウロは、毎日、ツラノの講堂で福音を語りました。これが二年続いたので、ローマ帝国アジア州に住む人々は皆、主の言葉を聞いたとあります。それだけではありません。主イエスは、パウロが語るみ言葉に伴うしるしとして、驚くべき力あるわざを行なわれたのです。
     後にパウロは、その書簡において、自身の伝道が、御霊(聖霊)による力の現われであったことを証ししています。
    『私の言葉と私の宣教は、説得力のある知恵の言葉によるものではなく、御霊と御力の現われによるものでした。神の国は、言葉ではなく力にあるのです。』と。
     私たちも、パウロがエペソに遣わされたように、主イエスの証人として、現在の日本に遣わされています。それは、主イエスは十字架にかかり死なれましたが、三日間によみがえり、昇天され、今も生きておられること、そしてこのお方が創造主なる神様であり、救い主であることを、人々に証しする為なのです。また、今も奇跡やしるしを行なって下さることを証しするのです。その為には、もちろん一人一人が、さらなる恵みや、あるいは必要なことを祈り求める必要があります。なぜなら、恵みは独り占めするものではなく、分かち合う為にあるのですから。神の民が、主イエスの御名のもとに集まり、いただいた恵みを分かち合う時に、父なる神様に栄光が帰されるのです。「求めなさい。そうすれば与えられます。」》

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