• 日々のみ言葉 2015年8月10日(月)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2015年8月10日(月)

    ◎聖書箇所 【マルコの福音書3章31節~32節】

    3:31 さて、イエスの母と兄弟たちが来て、外に立っていて、人をやり、イエスを呼ばせた。
    3:32 大ぜいの人がイエスを囲んですわっていたが、「ご覧なさい。あなたのおかあさんと兄弟たちが、外であなたをたずねています。」と言った。

    ◎ショートメッセージ

    《ここで、注目することがある。なぜイエスの父であるヨセフの名前が書かれていないのであろうか。もちろん父ヨセフは、主イエスの本当の父親ではない。そのことを一番良く知っているのは、ヨセフ本人であっただろう。私たちは、主イエスの父親が、聖霊なるお方であることを知っている。

     聖書には書かれてはいないが、人々にマリヤの妊娠が分かった時、つまりもう誰の目に見ても、隠しようがなく、妊娠が事実であると判明した時に、婚約者であるヨセフは、マリヤのお腹の子は、自分の子であることを宣言したはずである。もしヨセフが、「自分の子ではない」、と回りの人々に告白したらどうなっていたであろうか。
     
     姦淫の罪は、石打ちの罪に値する。よって、婚約者がいるにも関わらず、姦淫をし、妊娠したマリヤは、そのお腹の子と共に、石打ちの刑で死罪となったはずである。その時、マリヤに最初の石を投じるのは、誰であろうか。最初に石を投じるべき人間が石を投げなければ、その後に続いて誰も石を投げることはできない。つまり裏切られた婚約者である夫、ヨセフが最初の石を投じる権利を持っているのである。もちろん、ヨセフはそれを望もうとはしなかった。内密に去らせようと決心していた。しかし、御使いガブリエルが、夢に現われて、ヨセフに真実を告げた時、ヨセフは自分の妻として、マリヤを迎え入れたのである。

     それからヨセフは、自分が天に召されるまで、イエスが自分の子ではないという真実を、隠し通した。ヨセフの両親もマリヤの両親も、二人の親戚の家族も、当然イエスは、ヨセフとマリヤの子であることを、聞かされていたであろうし、そう信じていたはずである。よって、主イエスの後に生まれて来ることになる弟たちや妹たちも、主イエスが、自分たちと血が繋がった実の兄であることを疑うはずもなく、またそう教えられ、そう信じていたはずである。だからこそ、兄イエスが、主イエスすなわち「救い主」であることを、彼らは信じることができなかったのだ。

     聖書は、詳しく主イエスの家族について、書き記してはいないが、イエスの母と兄弟たちが来て、外に立ち、人をやり、イエスを呼びに来た時には、ヨセフは、先に召されていた。もしこの時に存命していたのなら、真っ先にイエスを呼びに来たのは、父ヨセフであったはずである。多くの聖書学者の見解は、主イエスが青年であった頃に、父ヨセフが亡くなり、その後、一家の主(あるじ)として、大工として働き、母マリヤと弟たち、妹たちを養ったとの事である。

     そのイエスが、「洗礼者ヨハネからバプテスマをいただいて来る」と、ユダヤ地方に行ってから、どうやらナザレの家に戻ることもなく、うわさによれば、「悪霊に憑かれた」とか、「自分は神の子」だなどと言っていることから、気が狂ったのかと心配して連れ戻しに来たのであろう。

     さて、イエスの母マリヤは、主イエスの誕生にまつわる詳しい出来事を、何時イエスの弟たちと妹たち、そして親戚の人々に話したのであろうか。もちろん、その事については、聖書には書かれていない。私は、主イエスが復活してから、生きておられるご自身を現わしてからではないだろうか、と推測している。

     主イエスが十字架に架けられた時には、主の弟たちも妹たちも、ましてや弟子たちも、主イエスを、本当に信じていなかった。しかし、主が復活されてからは、事態は180度転回し、ヨハネ・マルコの家の2階で、120名以上の人々が祈っていたという。その中には、主の母であるマリヤ、そして主の兄弟たち(妹たち)が、その場にいて熱心に祈りを捧げていたことが、ルカによる「使徒の働き」に記されている。

     「復活」こそが、すべてを変えたのである。主イエスは本当に蘇られたのだ。》

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