◎本日の聖書箇所【ルカの福音書6章32節~36節】(新約聖書p.122上段左側)
6:32「自分を愛してくれる者たちを愛したとしても、あなたがたにどんな恵みがあるでしょうか。罪人たちでも、自分を愛してくれる者たちを愛しています。
6:33 自分に良いことをしてくれる者たちに良いことをしたとしても、あなたがたにどんな恵みがあるでしょうか。罪人たちでも同じことをしています。
6:34 返してもらうつもりで人に貸したとしても、あなたがたにどんな恵みがあるでしょうか。罪人たちでも、同じだけ返してもらうつもりで、罪人たちに貸しています。
6:35 しかし、あなたがたは自分の敵を愛しなさい。彼らに良くしてやり、返してもらうことを考えずに貸しなさい。そうすれば、あなたがたの受ける報いは多く、あなたがたは、いと高き方の子どもになります。いと高き方は恩知らずな者にも悪人にもあわれみ深いからです。
6:36 あなたがたの父があわれみ深いように、あなたがたも、あわれみ深くなりなさい。」
◎メッセージ【いと高き方の子ども】
《主イエスは言われます。
「自分を愛してくれる者たちを愛したとしても、自分に良いことをしてくれる者たちに良いことをしたとしても、あなたがたにどんな恵みがあるでしょうか。」と。
実は、これは当たり前のことなのです。しかし、近年、それが出来ない人が数多くいます。なぜなら、人々の愛が冷えて来ているからです。
主は言われます。
「罪人たちでも、自分を愛してくれる者たちを愛しています。罪人たちでも同じことをしています。」と。
主が言われる「罪人」とは、この世の人々のことを指しています。救われる以前の私たちのことです。パウロは、「不従順の子ら」とも言っています。
『さて、あなたがたは自分の背きと罪の中に死んでいた者であり、かつては、それらの罪の中にあってこの世の流れに従い、空中の権威を持つ支配者、すなわち、不従順の子らの中に今も働いている霊に従って歩んでいました。』と。これが「罪人」の定義です。
そして、主は続けて言われます。「あなたがたは自分の敵を愛しなさい。」と。ところで、「自分の敵」とは誰なのでしょうか。パウロは、
『私たちの格闘は血肉に対するものではなく、支配、力、この暗闇の世界の支配者たち、また天上にいるもろもろの悪霊に対するものです。』と言っています。
私たちの敵は悪魔と悪霊どもです。そして彼らは、私たちの周りに置かれている人々を用いて、攻撃を仕掛けることが出来るのです。
「その人たちを愛しなさい。そうすれば、あなたがたの受ける報いは多く、あなたがたは、いと高き方の子どもになります。」と、主は言われるのです。。
私たちは、恵みと哀れみによって、救い主イエス・キリストに出会うことが出来ました。そして、神の子どもとされ、永遠の命をいただいたのです。パウロは言います。
『神の御霊に導かれる人はみな、神の子どもです。この御霊によって、私たちは「アバ、父」と叫びます。御霊ご自身が、私たちの霊と共に、私たちが神の子どもであることを証ししてくださいます。』と。
主は、ご自身を信じ従う者に、聖霊様を送って下さいました。聖霊様は、私たちの内に住んでおられます。私たちは紛れもなく「いと高き方の子ども」であるのです。創造主なる神様を、主と同じように「アバ、父」と呼ぶことが出来るのです。それゆえに、哀れみを持って、あなたがたの敵と接しなさいと主は言われるのです。
しかし、これは、まだ救われていない人々を見下げることではありません。私たちは、へりくだって彼らの為に何か出来ることがあるはずです。どんなにささいなことでも良いのです。それが、「自分の敵を愛する」ことになるのです。》