• 2025年11月2日礼拝メッセージの概要

    ※本日の聖書箇所「ルカの福音書11章27節~28節」(新約p.138下段左側)
    11:27 イエスがこれらのことを話しておられると、群衆の中から、ある女が声をあげてイエスに言った。「あなたを宿した胎、あなたが吸った乳房は幸いです。」
    11:28 しかし、イエスは言われた。「幸いなのは、むしろ神の言葉を聞いてそれを守る人たちです。」

    ◎メッセージ【神の言葉を信じ守る人の幸い】
    《主イエスと十二弟子たちは大勢の群衆の前にいました。その時、ある女が大声で、主イエスに向かって言ったのです。
    「あなたを宿した胎、あなたが吸った乳房は幸いです。」
    これは、当時のユダヤの言い回しで、主の母マリアを褒め称えた言葉であることは言うまでもありません。そして、この女の人は、マリアをよく知っていたと思われるのです。
    新改訳聖書のこの箇所に、私はいつも違和感を覚えていました。特に主が言われた言葉に対してです。「幸いなのは、むしろ神の言葉を聞いてそれを守る人たちです。」この訳は、女の人の言葉を否定した形になっているのです。現代訳は、多くの言葉を加えて訳しています。
    『イエスがこれらのことを話しておられると、群衆の中から一人の女が大声でこう言った。「あなたを育てたお母さんは、何と幸いなことでしょう。」すると、イエスは答えられた。「確かにその通りです。ですから、マリアが神の言葉を聞いてそれを信じたように、だれでも、神の言葉を聞いて、それを信じ続ける人は幸いです。」』と。
    特に、女の人が言われた言葉を真っ向から否定するのではなく、「確かにそのとおりです」と、主は愛を持って受け止められ、そして母マリアの信仰を絶賛し、さらなる勧めをしています。この箇所の大切なポイントは、「信仰」にあると思うのです。
    マリアの受胎告知の場面において、御使いガブリエルはマリアに言います。
    「神にとって不可能なことは何もありません。」
    マリアは答えます。
    「ご覧ください。私は主のはしためです。どうぞ、あなたのお言葉どおり、この身になりますように。」と。
    マリアは、ダビデの血筋を継ぐ者です。よって、救い主が乙女から生まれることを知っています。ダビデの子孫の乙女たちは、「自分がその母になるかも知れない」という淡い期待を抱いていたと伝えられています。
    まさかマリアは、自分に白矢が当たったとは驚いたに違いありません。しかも、マリアには、婚約者のヨセフがいるのです。
    これこそが、まさに命がけの信仰であり、カトリック教会がマリアを崇敬する一番の理由なのです。
    信仰について、ヘブル人への手紙の著者は、次のように教えています。
    『さて、信仰は、望んでいることを保証し、目に見えないものを確信させるものです。昔の人たちは、この信仰によって称賛されました。信仰によって、私たちは、この世界が神の言葉で造られたことを悟り、その結果、見えるものが、目に見えるものからできたのではないことを悟ります。信仰がなければ、神に喜ばれることはできません。神に近づく者は、神がおられることと、神がご自分を求める者には報いてくださる方であることを、信じなければならないのです。』
    私たちが、いつも試みを受ける時に、試されるのは「信仰」なのです。そして、一番大切な真理は、「神様は良いお方です」と言うことを信じることです。
    また、「神の国と神の義とをまず求めなさい。そうすれば、それらのものはすべて、それに加えて与えられます。」(マタイ6:33)と言うみ言葉を信じ、み言葉にすべてをかけるかどうかが、勝利への分かれ道であると、尾山令仁先生は、いつも教えられました。》

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