◇◆◇日々のみ言葉
2015年12月21日(月)
◎聖書箇所 【マルコの福音書9章17節~18節】
9:17 すると群衆のひとりが、イエスに答えて言った。「先生。おしの霊につかれた私の息子を、先生のところに連れてまいりました。
9:18 その霊が息子に取りつきますと、所かまわず彼を押し倒します。そして彼はあわを吹き、歯ぎしりして、からだをこわばらせてしまいます。それでお弟子たちに、霊を追い出してくださるようにお願いしたのですが、お弟子たちにはできませんでした。」
◎ショートメッセージ
『さてイエスがヘルモン山から戻って来られた時、残して来た弟子たちの回りに大ぜいの人の群れがおり、また、律法学者たちが弟子たちと論じ合っていた。
そして主イエスが戻って来られたのを見て、すぐに群衆はみな、イエスに走り寄って来て、あいさつをしたのである。
そこで主イエスは彼らに、「あなたがたは弟子たちと何を議論しているのですか。」と聞かれた。ここからが、昨日からの続きとなる。
もっとも議論をしていたのは弟子たちと律法学者たちであり、大勢の人々と弟子たちではないことは明白である。
すると群衆のひとりが、主イエスの前に出て来たのである。
「先生。おしの霊につかれた私の息子を、先生のところに連れてまいりました。」
この言葉の内容から、この人は聾唖の霊に取り憑かれた息子の、実の父親であることが分かる。そしてその父親はこう続ける。
「その霊が息子に取りつきますと、所かまわず彼を押し倒します。そして彼はあわを吹き、歯ぎしりして、からだをこわばらせてしまいます。それでお弟子たちに、霊を追い出してくださるようにお願いしたのですが、お弟子たちにはできませんでした。」
なぜ弟子たちには追い出せなかったのだろうか。弟子たちには、主イエスによって、すでに「権威」が与えられていたはずである。
ルカは、そのことについてこう書き記している。
『イエスは、十二人を呼び集めて、彼らに、すべての悪霊を追い出し、病気を直すための、力と権威とをお授けになった。それから、神の国を宣べ伝え、病気を直すために、彼らを遣わされた。(ルカの福音書9:1~9:2)』
それなのに追い出せなかったのだ。
サタンが強力な悪霊を遣わしたとも考えられる。
そして、ここから、悪魔・悪霊どもには、組織だった階級制が存在することが分かる。もちろん頂点に君臨するのは悪魔と呼ばれるサタン、すなわち、かつて御使いの長であった天使長ルシファーである。
そしてその下には、様々な階級が置かれている。
主イエスは、パリサイ人に対してこのように言われたことがあった。
『これを聞いたパリサイ人は言った。「この人は、ただ悪霊どものかしらベルゼブルの力で、悪霊どもを追い出しているだけだ。」
イエスは彼らの思いを知ってこう言われた。「どんな国でも、内輪もめして争えば荒れすたれ、どんな町でも家でも、内輪もめして争えば立ち行きません。もし、サタンがサタンを追い出していて仲間割れしたのだったら、どうしてその国は立ち行くでしょう。(マタイの福音書12:24~12:26)』
ここから、サタンの軍隊は、絶対的な統率力の中に置かれていることが分かる。
使徒パウロは、こう述べている。
『神は、キリストにおいて、すべての支配と権威の武装を解除してさらしものとし、彼らを捕虜として凱旋の行列に加えられました。(コロサイ人への手紙2:15)』
ここから、主イエスこそ圧倒的な勝利者であることが分かる。
この後、主イエスは、息子に取り憑いていた聾唖の霊を追い出される。そして、なぜ弟子たちが追い出せなかったことについて、理由を教えるのだ。
私の恩師である岸義紘先生は、いつもこう言われた。
「悪魔や悪霊どもよりも、聖霊様は、何億万倍も強いお方である。その聖霊様が、私たちの中に住んでおられるのだ。」と。》