• 日々のみ言葉 2016年5月13日(金)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2016年5月13日(金)

    ◎聖書箇所 【マルコの福音書14章17節】
    14:17 夕方になって、イエスは十二弟子と一緒にそこに来られた。

    ◎ショートメッセージ
    《『種なしパンの祝いの第一日、すなわち、過越の小羊をほふる日に、弟子たちはイエスに言った。「過越の食事をなさるのに、私たちは、どこへ行って用意をしましょうか。」
     そこで、イエスは、弟子のうちふたりを送って、こう言われた。「都にはいりなさい。そうすれば、水がめを運んでいる男に会うから、その人について行きなさい。そして、その人がはいって行く家の主人に、『弟子たちと一緒に過越の食事をする、私の客間はどこか、と先生が言っておられる。』と言いなさい。するとその主人が自分で、席が整って用意のできた二階の広間を見せてくれます。そこで私たちのために用意をしなさい。」
     弟子たちが出かけて行って、都にはいると、まさしくイエスの言われた通りであった。それで、彼らはそこで過越の食事の用意をした。(マルコの福音書14:12~14:16)』

     「夕方になって」とは、まだこの時には、新しい一日は始まってはいません。ユダヤの夕方は、二つあります。一つは、日がかなり西に傾いて来た頃を指します。もし日没を、午後6時頃としましょう。日本では、この時間が日没になるのは3月31日頃で、春にあたります。とすれば、最初の夕方は、午後4時過ぎから始まります。そして本当の夕方は、日没寸前、つまり午後5時30分から6時頃を指すことになります。もちろん、おおまかな区別であることは、言うまでもありません。

     主イエス様が、十二使徒たちと一緒に、用意されていた「過越の食事」の会場に入られたのは、おそらく後者ではないかと思うのです。
     主イエス様は、この時にはなぜか、「都」つまりエルサレムの外におられました。そして二人の弟子を遣わすのです。このふたりが、シモン・ペテロとヨハネであることは、すでに学びました。
     そしてイエス様の言われて通りであって、彼ら二人は二階の広間に入り、そこで準備をしたはずです。おそらく家の主人と僕たちと彼ら二人で、食卓を整えたに違いありません。
     そしてすべての準備が整ったことを確認して、二人の弟子は、エルサレムの外におられたイエス様と、残りの十人の使徒たちを迎えに行き、また案内したのです。そこにはまだ、裏切り者のイスカリオテのユダも、もちろん同行していました。

     多くの学者は、この家は、マルコの福音書の執筆者であるヨハネ・マルコの家だと解釈しています。また五旬節に聖霊様がご降臨された場所も、同じ場所であったと考えられています。とするならば、イエス様の「過越の食事の準備」を、神様から仰せつかったのは、マルコの父であったと推測することが出来ます。

     さて、夕日が沈みかかり、間もなく日没、すなわち新しい一日が始まろうとしています。そうです。聖金曜日が始まろうとしているのです。
     イエス様が、十字架に架かられ、父なる神にその霊をお渡しになられるのは、午後3時のことです。イエス様が、人間の罪をすべて背負われて死んで行かれるまで、あと21時間になろうとしています。エルサレムに取って、ユダヤ人たちに取って、そして全人類に取って、長くそしてあまりにも密度の濃い一日が、大いなる日が始まろうとしています。そのことを、ユダを除いた他の使徒たちは、誰も知り得ないのです。これから起こるであろうことを。それだけではありません。イスカリオテのユダの人生も、あと十数時間を残すだけとなるのです。いや、彼に与えられた最後の「悔い改め」の機会の時が、あと十数時間を切ったことになります。

    『夕方になって、イエスは十二弟子と一緒にそこに来られた。』》

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