◇◆◇日々のみ言葉
2016年5月16日(月)
◎聖書箇所 【マルコの福音書14章20節~21節】
14:20 イエスは言われた。「この十二人の中のひとりで、私と一緒に、同じ鉢にパンを浸している者です。
14:21 確かに、人の子は、自分について書いてある通りに、去って行きます。しかし、人の子を裏切るような人間は呪われます。そういう人は生まれなかったほうがよかったのです。」
◎ショートメッセージ
《夕方になって、イエス様は十二弟子と一緒に「過越の食事」をするために、ペテロとヨハネの案内のもとに、エルサレム市内のある家に来られました。伝承ではヨハネ・マルコの家であったと伝えられています。
まず、最初の料理が終わり、イエス様は弟子たちの足を洗いました。そして、皆が席に戻り、次の料理を食べながら、突然イエス様は言われたのです。
「まことに、あなたがたに告げます。あなたがたのうちのひとりで、私と一緒に食事をしている者が、私を裏切ります。」
それを聞いた弟子たちは悲しくなって、「まさか私ではないでしょう。」とかわるがわるイエス様に問いただしました。
その時、イエス様は、ご自身が選ばれ、使徒と任命された一人一人の顔を、どのような表情で見詰められたのでしょうか。私は、その場面を思い浮かべますと、悲しくなってしまいます。
確かにイスカリオテのユダは、イエス様を裏切り、銀貨30枚で祭司長たちに売り渡しました。ユダだけではなく、主イエス様がゲッセマネの園において、ローマ兵たちに捕らえられ連行される時には、他の弟子たちもイエス様を見捨てて逃げてしまうのです。
しかし、その後で二人の弟子たちが、恐る恐るイエス様の後に付いて行きます。主の愛された弟子ヨハネと、シモン・ペテロの二人です。
今まで主イエス様と共に、美味しい「過越の食事」を楽しんでいた弟子たちは、突然のイエス様の預言によって、悲しくなってしまいました。
それで「まさか私ではないでしょう。」とかわるがわるイエス様に言い出す始末です。
するとイエス様は、
「まことに、あなたがたに告げます。あなたがたのうちのひとりで、私と一緒に食事をしている者が、私を裏切ります。」
「まことに、あなたがたに告げます。」とイエス様が言われる時には、真実を語る時なのです。
「この十二人の中のひとりで、私と一緒に、同じ鉢にパンを浸している者です。」
ここで、はっきりと、今一緒に食事をしている者の中に、裏切り者がいることを宣告されました。そして、
「人の子を裏切るような人間は呪われます。そういう人は生まれなかったほうがよかったのです。」
とイエス様は言われましたが、これはユダを糾弾しているように聞こえますが、このお言葉の裏には、イスカリオテのユダに対する主の深い愛と、悔い改めへの願いが込められているのです。
主は、まことに愛のお方です。最後まで、最後の瞬間が訪れるまで、何度も何度も、ユダに「生きる機会」を与え続けられたのです。
私たちは死んではなりません。生きなければなりません。なぜなら主イエス様が、私たち一人一人の身代わりとして、死んでくださったからです。
そしてこれからは、主イエス様のために、主と共に生きて行くのです。もう「独りぼっち」ではないのです。主イエス様と二人三脚の人生を歩んで行くからです。》