◇◆◇日々のみ言葉
2016年5月20日(金)
◎聖書箇所 【マルコの福音書14章25節】
14:25「まことに、あなたがたに告げます。神の国で新しく飲むその日までは、私はもはや、ぶどうの実で造った物を飲むことはありません。」
◎ショートメッセージ
《本日も、「聖餐式」の続きについて、学びたいと思います。
イエス様はパンを取り、祝福して後、これを裂き、弟子たちに与えて言われました。「取りなさい。これは私のからだです。」
また、杯を取り、感謝をささげて後、彼らに与えられました。彼らはみなその杯から飲んだのです。これは、主が渡された杯を、回し飲みしたことを意味します。
イエス様は言われました。「これは私の契約の血です。多くの人のために流されるものです。」
そして、次に言われたことが、本日のみ言葉となります。
「まことに、あなたがたに告げます。神の国で新しく飲むその日までは、私はもはや、ぶどうの実で造った物を飲むことはありません。」
マタイは、マルコの福音書を基にして、ユダヤ人のために福音書を執筆しました。よって、マルコの福音書に不足していた箇所を書き加えたことは、以前にも学びました。
マタイによりますと、平行記事として、
『「ただ、言っておきます。私の父の御国で、あなたがたと新しく飲むその日までは、私はもはや、ぶどうの実で造った物を飲むことはありません。」(マタイの福音書26:29)』となっています。
二つの福音書の平行記事を比較しますと、マタイは大切な言葉を付け加えていることが分かります。
それは、「あなたがたと」です。
イエス様は、この聖餐式まで、おそらくバルミツバを経て大人になられてから、人間として、またユダヤ人として、そして男性として、生きてこられました。
三十才になられてから、ご自身が「キリスト」として、おおやけになされ、公生涯を約三年半にわたって送って来られました。
その時まで、イエス様は、喜びの象徴である「ぶどう酒」を飲んでおられたのです。
本日の聖書箇所から、イエス様は、「ぶどう酒」を飲むことを否定された、あるいは禁じられたと考える者もいるのですが、そうではありません。
イエス様は、ぶどう酒が大好きであられたのです。弟子たちと一緒に飲むことを楽しみにしておられたのです。
イエス様が言われた意味は、
「神の国において、あなたがたと新しく、ぶどう酒を飲むその日が必ずやって来ます。それまでは、私はもはや、ぶどう酒を飲むことはやめましょう。そしてその日を楽しみに待ちましょう。」と言うことなのです。
「神の国」において、いつの日か主イエス様を囲んで、大宴会が催される時が来ます。私たちも、その宴会に招かれているのです。その時、イエス様は杯を高く掲げられ、乾杯の音頭を取られるに違いありません。》