◇◆◇日々のみ言葉
2016年9月30日(金)
◎聖書箇所 【ルカの福音書2章8節~9節】
2:8 さて、この土地に、羊飼いたちが、野宿で夜番をしながら羊の群れを見守っていた。
2:9 すると、主の使いが彼らのところに来て、主の栄光が回りを照らしたので、彼らはひどく恐れた。
◎ショートメッセージ
《『さて、この土地に、羊飼いたちが、野宿で夜番をしながら羊の群れを見守っていた。』
まず「この土地」とは、ベツレヘムの町の近くの牧草地を指し示します。ここで「羊飼い」は野宿をしていたのです。
クリスマスは、12月25日となっています。しかし、主イエス様の誕生日に関する記録は残されていないため、正確な日付けはわかっていないのが現状です。
初期の教会の頃には、様々な日に祝ったようですが、時が流れるにつれ、12月25日に祝われるようになり、紀元4世紀にこれが確立したそうです。
紀元273年、時のローマ皇帝アウレリアヌスは 12月25日を太陽神の誕生日と定めました。主イエス様は『世の光』と呼ばれていましたから、紀元336年、当時の教会はこの祭日を利用して主イエスの誕生を祝う日と定めたのです。
また、当時のローマでは、太陽神を崇拝する異教が大きな力を持ち、12月25日を太陽神を祭る祝祭日としていました。
そこで、初代キリスト教の指導者たちが、異教徒との対立や摩擦を生むことなく、異教徒にキリスト教を広めるために、12月25日をクリスマスとしたのです。
それが、現在まで続いており、私たちは、主イエス様が生まれた日を12月25日と信じているわけです。
それでは、本当に12月25日なのでしょうか。尾山令仁先生は、このような見解を述べられました。もし本当に、この月日でしたなら、真冬となり、羊飼いは野宿は出来ないと言うのです。それだけではありません。
家畜小屋とは言いましても、横穴式の洞窟は寒く、生まれたばかりのみどり子に取っては、厳しい状況であることは言うまでもありません。
そして、今日のみ言葉の聖書箇所の時間帯は、間違いなく夜です。それゆえ、主イエス様がお生まれになられた季節は、もっと暖かい時、すなわち春の5月頃か、あるいは秋の9月頃ではなかったかと言われるのです。少なくとも12月ではないと。
私たちには、正確な月日は分かりません。しかし、イエス様がお生まれになられた日を12月25日として、クリスマスとして、祝っている私たちを、神様は許しておられるのです。
ともあれ、ベツレヘムの町の横穴式の家畜小屋に、神の御子が処女マリヤから誕生しました。そしてその喜びの知らせは、近くにいた羊飼いたちに、最初にもたされるのです。
「主の使い」すなわち御使いが、羊飼いの所にやって来ました。
昼間でさえ、御使いの光輝く姿は、まさにこの世の者ではないことは、一目瞭然であったと思われますが、夜であったらなおさらです。彼らの前に現われた御使いの姿は、まるで真昼のごとくの輝きであったことでしょう。
当時の羊飼いは、実は罪人と呼ばれていました。彼らは実際に強盗でもあった、とも言われています。つまり悪いことをして、ユダヤ社会から追い出され、仕方なく羊飼いになったと言う者が多かったのです。もちろん彼らは、ユダヤ人の会堂シナゴークに入ることは許されませんでした。
この時、彼らは御使いに裁かれ、打たれるかも知れないと言う恐怖に襲われたのです。》