• 日々のみ言葉 2016年10月15日(土)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2016年10月15日(土)

    ◎聖書箇所 【ルカの福音書2章36節~37節】
    2:36 また、アセル族のパヌエルの娘で女預言者のアンナという人がいた。この人は非常に年をとっていた。処女の時代のあと七年間、夫とともに住み、
    2:37 その後やもめになり、八十四歳になっていた。そして宮を離れず、夜も昼も、断食と祈りをもって神に仕えていた。

    ◎ショートメッセージ
    《一昨日と昨日は、老人シメオンについて学びました。
     実はエルサレムの神殿において、もう一人の人物が、救い主を見ることを待ち望んでいたのです。それが女預言者アンナです。今日からアンナについて見て行くことにしましょう。

     アンナとは「恵み」と言う意味のヘブル語「ハッナー」のギリシャ語形です。ハンナとも言います。アセル族とは、アシェルのことで、ヤコブの第八子で、レアの女奴隷ジルパが産んだ第二番目の子にあたります。その意味は、「幸福な」と言うことです。
     そしてその子孫であるアンナの父パヌエルは、「神の顔」と言う意味で、ヘブル語ではペヌエルに相当します。
     ルカはギリシャ語で福音書を書きましたから、ヘブル人の名前もギリシャ語読みで掲載しています。

     さて、ルカは詳細にアンナの名前を書き記しました。
    「アセル族のパヌエルの娘で女預言者のアンナ」と言うふうに。
     これは当時の人々が良く知っていた人物であった可能性が高いと思われます。アンナは84才でしたから、この時に父パヌエルが存命した可能性は、まずないと思います。
     今現在においても、84才まで生きると言うことは長寿に値します。二千年以上前の時代では、なおさらのことで、ほぼ奇蹟と言っても良いではないでしょうか。

     当時のユダヤ人の女性の結婚は、かなり早かったと言われていますから、アンナは20才までにはすでに結婚していたことは、間違いないかと思います。
     しかしその幸せな結婚生活は、長く続かず七年間だけでした。とするならば、単純に計算しましても60年近く、やもめとしての生涯を送ったことになります。彼女に子供があったことは、ここからは知ることが出来ません。

     一つ推測できることは、先立たれた彼女の夫は、それなりの財産を残したことです。そうとするならば、宮を離れず、夜も昼も、断食と祈りをもって神に仕えていた、ことは納得出来ることです。
     彼女は貧しいやもめではなく、また物乞いでもなく、女預言者であったこととは、それなりの地位を、エルサレムにおいて確立していたことは、十分考えられます。
     神殿は、たとえその至聖所に「契約の箱」が無くても、聖なる場所であることには変わりません。
     神殿に自由に出入ることが許されていることは、アンナの立場を物語っていると思います。

     シメオンに続き、今度は女預言者が、ヨセフとマリヤと幼子イエス様の、いわゆる聖家族に近づいて来ました。
     これらのことは、イエス様の両親に取って、十分に神様のご計画を立証するしるしと言えるでしょう。
     エルサレムの神殿の出来事も、主の母マリヤは、しっかりと心に留め置いていたことが分かります。だからこそルカは、詳しく書くことが出来、また私たちは、その恩恵に預かっているのですから、何と光栄なことでしょうか。》

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