• 日々のみ言葉 2016年10月24日(月)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2016年10月24日(月)

    ◎聖書箇所 【ルカの福音書2章51節~52節】
    2:51 それからイエスは、一緒に下って行かれ、ナザレに帰って、両親に仕えられた。母はこれらのことをみな、心に留めておいた。
    2:52 イエスはますます知恵が進み、背たけも大きくなり、神と人とに愛された。

    ◎ショートメッセージ
    《ルカだけが、イエス様の少年時代を、その福音書に書き記しました。それはイエス様が十二歳になられた時のエピソードでした。

     聖書には書かれていませんが、この一年後、イエス様は、「バル・ミツバ」を迎えられます。
     バルとは、「子」という意味です(ヘブライ語のベンに相当するアラム語)。しかし「子」は子供の子ではなく、ある特色を持った人、あるいは特定の集団に属する人の意味です。ミツバはユダヤ教の律法上の戒律と言う意味です。ですからバル・ミツバとは、ユダヤ教上の「義務を負う人」という意味で、ユダヤ成人の男子を指し示す言葉です。

     ユダヤ教において、男子が一人前の成人と認められる年齢は十三歳です。人生の最も大切な節目として、子供の成長を家族あげて祝します。
     成人という意味は、宗教的に一人前と扱われるということ、つまり自分の宗教的行為に対して責任を持つ者と見なされるということです。
     ユダヤ教の会堂での礼拝には最低10人の成人男子の出席が必要ですが、バル・ミツバになるとその1人になることができます。また、会堂でのトーラーの朗読や祝祷の資格も与えられます。

     バル・ミツバとなる少年の家庭では、家族親族あげて、盛大にお祝いをします。おそらく主イエス様の時にも、盛大に親族や知人、友人たちが集まってお祝いがなされたことは間違いのないことです。
     余談ですが女子の場合、十二歳になると、バット・ミツバの儀式が行なわれます。バットは、ヘブライ語で娘の意味です。それゆえ主の母マリヤが、ヨセフと婚約した年が十二歳であっても、別にごく普通であり、一般的なことであったのです。

     さてルカは、両親が迎えに来て後、少年イエス様は、一緒にガリラヤに下られ、ナザレに戻られ、そして両親である母マリヤと、地上での仮の父親であるヨセフに、仕えられたと書いています。

     長子として、また長男として、大工のヨセフの仕事の手伝いをし、世話のやける弟たちや妹たちの面倒を良く見られたことと思います。
     母マリヤは、これらのことを皆、心に留めておいたとあります。これさえも、神様がマリヤに与えたであろう賜物であったかも知れないのです。

     そして最後にルカは、イエス様はますます知恵が進み、背たけも大きくなり、神と人とに愛された、と書き記し、二章を終えているのです。
     私たちは、主イエス様が私たちと同じように思春期を迎え、そして人として成長して行かれたことを確信しています。しかし残念ながら、その全貌を知ることは出来ません。ルカが書き記したこの一行だけが、残されているだけだからです。》

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