• 日々のみ言葉 2016年11月1日(火)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2016年11月1日(火)

    ◎聖書箇所 【ルカの福音書3章12節~13節】
    3:12 取税人たちも、バプテスマを受けに出て来て、言った。「先生。私たちはどうすればよいのでしょう。」
    3:13 ヨハネは彼らに言った。「決められたもの以上には、何も取り立ててはいけません。」

    ◎ショートメッセージ
    《ここでは驚くべきことに、何と取税人たちも、やって来たのです。複数系になっていることから、彼らが数人以上でバプテスマのヨハネの所に来たことは、間違いありません。
     さて、まず「取税人」について、復習して見たいと思います。新聖書辞典には、このような説明が書かれています。

    『福音書に記されている取税人は、主として、ローマ帝国の税金を取り立てる徴税請負人や集金に当る下級税吏のことである。
     新約聖書の時代、地方の租税や関税はローマ帝国によって直接徴収されず、徴税請負人に請け負われた。この請負人はさらに、おおむね被征服民族から採用した下級官吏に税金を徴収させた。
     こうすることにより、ローマ帝国は危険や損失なしに、確実に収入を得ることができた。こういう徴税システムの中で、徴税請負人と集金人はできるかぎり金もうけをしようと試みた。ローマ政府は税額の査定をするだけで、その取り立ては取税人に任せたので、取税人は相当の利幅をとって私腹を肥やすことができた。
     民がこうしたことを訴えても、ローマ政府は確かな収入源を失いたくないので耳を貸さなかった。このことのゆえに、取税人はローマの属州の至る所で同胞に憎まれた。ユダヤにおいても例外ではなかった。取税人は強奪者と目され、嫌悪の的となっていた。 特に厳格なユダヤ人は、取税人が常に異邦人と接触していたことから、「汚れた者」、罪人と見なした。また、彼らは異邦人や遊女と同じ範疇に入れられた。』

     このシステムから、「取税人」には、下級官吏としての給料が、ローマ帝国から支払われていたことは十分に考えられます。

     あるいは、その手数料として、税金以外に受けとるべき決められた額があった可能性もあります。例えば、税金を十とし、その手数料としての十分の一を上乗せし、彼らの収入としていたかも知れないのです。

     もしそうであったとしたら、同胞であるユダヤの人々から、毛嫌いされ、会堂から追放されるほどに憎まれることはなかったはずです。
     しかし彼らは、相当の利益をむさぼっていたのです。つまり必要以上にふっかけて取り立てていたのでした。よって彼らは大金持ちだったのです。

     私たちは、主イエス様が選ばれた十二使徒の中に、この取税人が二人存在していることを知っています。マタイと呼ばれた取税人レビであり、またその兄弟ヤコブも、同じ職業でした。

     さらにもう一人、イエス様によって救いに導かれた取税人がいます。ザアカイです。

     さて、バプテスマのヨハネの所に来た取税人たちは、何をする為に来たのでしょうか。それは、ヨハネからバプテスマを受ける為に来たのです。

     ヨハネは言います。「決められたもの以上には、何も取り立ててはいけません。」

     彼らがこの言葉に従ったかどうかは、書かれてはいません。しかしヨハネの言葉に心打たれ、頑なな心が柔らかく耕されたことは、事実ではないでしょうか。
     そして、もしかしたら、この取税人たちの中に、レビやその兄弟ヤコブも、ザアカイも、いたかも知れないのです。》

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