◇◆◇日々のみ言葉
2016年11月7日(月)
◎聖書箇所 【ルカの福音書3章19節~20節】
3:19 さて国主ヘロデは、その兄弟の妻ヘロデヤのことについて、また、自分の行なった悪事のすべてを、ヨハネに責められたので、
3:20 ヨハネを牢に閉じ込め、すべての悪事にもう一つこの悪事を加えた。
◎ショートメッセージ
《ここで登場する国主ヘロデとは、ガリラヤの国主ヘロデ・アンティパスのことです。
マルコの福音書によりますと、
『実は、このヘロデが、自分の兄弟ピリポの妻ヘロデヤのことで、ヘロデはこの女を妻としていた。人をやってヨハネを捕え、牢につないだのであった。これは、ヨハネがヘロデに、「あなたが兄弟の妻を自分のものとしていることは不法です。」と言い張ったからである。(マルコの福音書6:17~6:18)』と、書かれています。
ここから、バプテスマのヨハネと国主ヘロデが顔見知りであることが分かります。
何時、この二人が出会ったのかは分かりませんが、ヨハネがヨルダン川においてバプテスマを授けていることが、国主ヘロデの耳にも届いて、おそらく物見遊山に行列を率いてやって来たのではないでしょうか。
あるいはヘロデ自身が、もしかしたらヨハネが、聖書に預言されたメシヤかも知れないと考え、確かめにやって来たのかも知れません。そしてその時に、ヨハネがヘロデに、その罪を咎めたとも、考えられます。
それでは、なぜヨハネはヘロデの罪を知っていたのでしょうか。ユダヤ中に、そのうわさが広がっていたことは間違いありませんが、聖霊様が教えられたことと思います。。
ヘロデが、その兄であるピリポの城に行った時に、その妻ヘロデヤを見て、その美しさに心引かれ、誘惑したのです。ピリポの妻ヘロデヤは、夫とアンティパスを天秤にかけ、弟アンティパスの方がこれから出世すると考え、娘サロメを連れて、エルサレムに駆け落ちして来たと言うことが事実です。
実際には、夫を捨てたヘロデヤに罪があるのですが、誘惑したアンティパスにも原因があり、また喜んで妻に迎い入れたことは、まさしく姦淫の罪に値します。それを、バプテスマのヨハネは強い口調で咎め、叱責したのです。
国主である王に対して、その権力をも物ともせずに、ヨハネは「悔い改めよ。ヘロデ。」と、真っ向から罪を責め立てたのです。そればかりではなく、一緒にいたヘロデヤに対しても、強い口調でその罪と悔い改めを迫ったと思われます。
なぜならヘロデヤは、ヨハネを憎み、殺そうと考えていたからです。
ついにヨハネは、国主ヘロデによって捕らえられ、牢獄に入れられてしまいました。その時、ある程度は、弟子たちがヨハネを訪問する自由が与えられていたようです。
それゆえ牢獄からヨハネは、主イエス様の所へ自分の弟子たちを遣わし、「おいでになるお方はあなたなのでしょうか。それとも私たちは他の方を待つべきでしょうか。」と、尋ねることが出来たのです。
バプテスマのヨハネが、国主ヘロデに捕らえられた時には、すでにイエス様の公生涯が始まっていました。イエス様の弟子たちが、ヨハネと同じようにバプテスマを授けていたことが書かれています。と言うことは、バプテスマのヨハネの働きと、主イエス様の働きが重なった期間が存在したと言うことが分かります。》