◇◆◇日々のみ言葉
2016年11月8日(火)
◎聖書箇所 【ルカの福音書3章21節~22節】
3:21 さて、民衆がみなバプテスマを受けていたころ、イエスもバプテスマをお受けになり、そして祈っておられると、天が開け、
3:22 聖霊が、鳩のような形をして、自分の上に下られるのをご覧になった。また、天から声がした。「あなたは、私の愛する子、私はあなたを喜ぶ。」
◎ショートメッセージ
《ここでルカは、ヨハネが国主ヘロデに捕らえられる以前のことについて、戻って書いています。
民衆とは、ユダヤの人々ですが、これは実は大変なことが描かれています。ユダヤにいる多くの人々が、代わる代わるヨハネの所にやって来ては、悔い改めのバプテスマを受けていたと言うことです。
単純な文章ですが、ユダヤの人々は何十万人も存在していたのです。その人々が、聖都エルサレムに巡礼するかのように、列をなしてヨハネの所に行くと言うのですから、パリサイ人や律法学者たち、そしてサドカイ人である祭司長たちは、面白くありませんし、またヨハネがメシヤかも知れないと思うのは、状況から判断して、至極当然のことであったと思われるのです。
そこへ従兄弟であるイエシュアー(イエス様のヘブル語読み)がやって来ます。この時、イエス様とヨハネが顔見知りであったかどうかは、聖書から判断出来かねますが、主の母マリヤとその夫ヨセフは、毎年エルサレムの過越の祭には巡礼していましたから、その近くのエンカレムのザカリヤとエリサベツの家には、一回も行かなかったと考えることの方が不自然です。おそらくマリヤは、イエス様とヨハネの家族を会わせているはずです。なぜなら二人とも、その父親が名付け親ではなく、御使いが名付け親だからです。
さてイエス様が、従兄弟ヨハネの所にやって来ました。その詳しい場面については、すでにマタイが書き記していますから、ルカは簡潔に述べています。
マタイによりますと、
『さて、イエスは、ヨハネからバプテスマを受けるために、ガリラヤからヨルダンにお着きになり、ヨハネのところに来られた。
しかし、ヨハネはイエスにそうさせまいとして、言った。「私こそ、あなたからバプテスマを受けるはずですのに、あなたが、私のところにおいでになるのですか。」
ところが、イエスは答えて言われた。「今はそうさせてもらいたい。このようにして、すべての正しいことを実行するのは、私たちにふさわしいのです。」そこで、ヨハネは承知した。
こうして、イエスはバプテスマを受けて、すぐに水から上がられた。すると、天が開け、神の御霊が鳩のように下って、自分の上に来られるのをご覧になった。
また、天からこう告げる声が聞こえた。「これは、私の愛する子、私はこれを喜ぶ。」(マタイの福音書3:13~3:17)』と、書かれてあります。
この時、天から父なる神様の声が聞こえたとあります。その声を聞いたのは、イエス様とヨハネであることは間違いありません。ただその時居合わせ、後に使徒となるゼベタイの子ヨハネと、シモン・ペテロの弟アンデレには、聞こえたかどうかは定かではありません。また、そこに居合わせた他の人々もです。
しかし、この声は間違いなく主イエス様こそ神の御子であることを証しする、父なる神様の証言であるのです。》