◇◆◇日々のみ言葉
2017年3月1日(水)
◎聖書箇所 【ルカの福音書7章22節~23節】
7:22 そして、答えてこう言われた。「あなたがたは行って、自分たちの見たり聞いたりしたことをヨハネに報告しなさい。盲人が見えるようになり、足なえが歩き、らい病人がきよめられ、つんぼの人が聞こえ、死人が生き返り、貧しい者に福音が宣べ伝えられています。
7:23 誰でも、私につまずかない者は幸いです。」
◎ショートメッセージ
《イエス様が、ナインの町において、やもめのひとり息子を生き返らせたことを、ちょうどその時、その場に居合わせたバプテスマのヨハネの弟子たちは、これらのことをすべてヨハネに報告したのです。
聖書学者によりますと、この時、バプテスマのヨハネは、すでに捕らえられていて、ヘロデ・アンティパスの宮殿の牢獄にいたと言う説と、この時にはまだ捕らえられておらず、まだ人々に悔い改めのバプテスマを授けていた、と言う説に分かれています。
後者とするならば、イエス様のミニストリーとヨハネのミニストリーが重なった時期が存在することになります。
どちらが正しいのかは判断しかねますが、もし宮殿の牢獄にいたとしたら、ヨハネの弟子たちは、簡単に牢獄に訪問出来たどうかが疑問です。なぜならその時には、まだ多くの弟子たちがヨハネのもとにいたからです。
考えて見ましょう。数十人の弟子たちが、一斉に牢獄に駆けつけたとしたら、反乱と見なされてしまわないでしょうか。
さてヨハネは、弟子の中からふたりを呼び寄せて、主イエス様のもとに送りました。ふたりの弟子たちは、イエス様のみもとに来て言いました。
「バプテスマのヨハネから遣わされてまいりました。『おいでになるはずの方は、あなたですか。それとも私たちはなおほかの方を待つべきでしょうか。』とヨハネが申しております。」
その答えが、本日の聖書箇所となります。
「あなたがたは行って、自分たちの見たり聞いたりしたことをヨハネに報告しなさい。盲人が見えるようになり、足なえが歩き、らい病人がきよめられ、つんぼの人が聞こえ、死人が生き返り、貧しい者に福音が宣べ伝えられています。誰でも、私につまずかない者は幸いです。」
ここでイエス様が最後に言われた言葉は、非常に意味が深いと思われます。この言葉から察しますと、バプテスマのヨハネは、主イエス様がメシヤであることに疑いを持った、あるいは信じることが出来なかった、と言うことになってしまうからです。
尾山令仁先生は、このイエス様のお答えを次のように訳しています。
「そうです。そのとおり。あなたがたは行って、自分が見聞きしていることをヨハネに報告しなさい。目の見えない人が見えるようになり、足の不自由な人は歩き、重い皮膚病の人は治り、耳の聞こえない人は聞こえ、死人は生き返り、貧しい人は福音を聞かされています。これらの驚くべき業を見て、自分が描いていたイメージと違っているために、私につまずかない人は幸いです。」と、肯定的な解釈をしています。
バプテスマのヨハネは、何とかして自分の弟子たちを、救い主である主イエス様の御もとに送ろうとしていた、と言う観点に立っているのです。
ただ、ヨハネが疑いを持ったと言う立場も、すべて否定出来るわけではありません。その場合には、間違いなく牢獄に幽閉されている必要があります。もし救い主であるのなら、自分を牢獄から救い出してくれるはずだと、思うからです。》