◇◆◇日々のみ言葉
2017年6月3日(土)
◎聖書箇所 【ルカの福音書9章27節】
9:27「しかし、私は真実をあなたがたに告げます。ここに立っている人々の中には、神の国を見るまでは、決して死を味わわない者たちがいます。」
◎ショートメッセージ
《新改訳聖書の訳文は、直訳したものです。
この謎めいた言葉が何を意味するのかよく分からないため、昔からいろいろな解釈がなされて来ました。
キリストの再臨の時に、神の国が到来する時のことではないかと考える人もいないわけではありませんが、それまで死なない人がいるとは到底考えられません。
また「神の国を見る」を、変貌山の出来事であると考える人もいないわけではありませんが、一週間後の出来事について主イエス様がこのように言われるとも思われません。
よって尾山令仁先生の現代訳は、まったく意訳した訳となっています。
現代訳では、
『よく言っておきますが、確かにイスラエルの人々が裁かれるのは、この世の終わりではなく、もう間もなくのことです。その時、私が来て、イスラエルを裁きます。またその時、教会が生まれ、そこに神の国の力を見ることができるでしょう。(ルカの福音書9:27)』となっています。
つまり、紀元70年のエルサレム陥落の時に、死から守られる弟子たちがいることをイエス様は言われておられるのです。クリスチャンが、エルサレムから脱出することになるのです。
イエス様は、この時の預言を、十字架にかけられる数日前に、弟子たちに教えておられます。そのことをルカだけが書き記しています。
ルカによりますと、
『「しかし、エルサレムが軍隊に囲まれるのを見たら、そのときには、その滅亡が近づいたことを悟りなさい。そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。都の中にいる人々は、そこから立ちのきなさい。いなかにいる者たちは、都にはいってはいけません。これは、書かれているすべてのことが成就する報復の日だからです。」(ルカの福音書21:20~21:22)』と書かれています。
これはイエス様が十字架にかけられた年から、約40年後の出来事に当たります。この時、エルサレムを中心としていた初代教会のクリスチャンたちが、全世界にばらまかることとなります。そして多くの教会が誕生するのです。
教会こそが、神の国のこの世における現われです。クリスチャンは集まらなければなりません。「教会」とはギリシャ語「エクレーシア」の訳語であり、その意味は「招集する」と言う意味なのです。
クリスチャンは、定期的に集まり、共に祈り、共に主イエス様を礼拝するのです。それこそが、この世において生きて行く力、輝く力をいただけることになるのです。そしてそこから、また遣わされて行くのです。
礼拝や祈祷会や集会をおろそかにすることは、その人のクリスチャンとしての命を失うことにつながるのです。
生き生きとして人に魅力を感じるのは、誰でも同じなのです。クリスチャンは神様に選ばれ、遣わされて行く人々です。この世における唯一の救いへの道標なのです。》