◇◆◇日々のみ言葉
2017年6月4日(日)
◎聖書箇所 【ルカの福音書9章28節】
9:28これらの教えがあってから八日ほどして、イエスは、ペテロとヨハネとヤコブとを連れて、祈るために、山に登られた。
◎ショートメッセージ
《ルカは、主イエス様が弟子たちに教えられた後、八日ほどして、と書き記しています。
マタイの福音書では、
『それから六日たって、イエスは、ペテロとヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に導いて行かれた。(マタイの福音書17:1)』となっており、
またマルコの福音書においてでも、
『それから六日たって、イエスは、ペテロとヤコブとヨハネだけを連れて、高い山に導いて行かれた。そして彼らの目の前で御姿が変わった。(マルコの福音書9:2)』となっています。
これは、ルカは前後の日にちを足して八日とし、マタイとマルコは、ユダヤ暦における六日間と言っているのであり、ルカは、ギリシャ人の為に福音書を書き記していますから、彼らが分かるように、ローマ暦で書き記しているのです。
つまり、ユダヤ暦は夕方の6時から新しい一日が始まり、ローマ暦は午前0時から新しい一日が始まり、その時間差が6時間あることになるからです。
さて、その「六日間」には何があったのでしょうか。ルカもマタイもマルコも、書き記してはいません。主イエス様は教えられた後、休息を取られたのでしょうか。
いいえ。
イエス様と弟子たちは、ピリポ・カイザリヤの町や村々に福音を伝える為に廻っておられたのです。もちろん多くの群衆に囲まれ、様々な奇蹟や不思議をなされたに違いないのです。
私たちは、聖書には書かれてはいない多くの奇蹟や不思議な出来事が、存在していたことを忘れてはなりません。イエス様は、三年半の公生涯において、本当にたくさんの御わざをなされたのです。
そのことをヨハネだけが、書き記しています。
『イエスが行なわれたことは、ほかにもたくさんあるが、もしそれらをいちいち書きしるすなら、世界も、書かれた書物を入れることができまい、と私は思う。(ヨハネの福音書21:25)』
さて、イエス様は、シモン・ペテロとゼベタイの子ヤコブとヨハネの三人の弟子たちだけを連れて、ヘルモン様に登って行かれました。しかも「祈るために」です。
おそらくイエス様は十二使徒たちに、一人で祈りに行くことを伝えられ、その護衛のお伴の為に、もっとも側近である三人の弟子たちを連れて行ったと考えられます。
もちろんイエス様は、これからヘルモン山において、何が起こるのかご存知でしたが、あえて弟子たちには、そのことを伏せられたのです。
それは弟子たちの中での混乱を防ぐためです。それだからこそ、三人の弟子たちに、「復活するまでは、誰にも話してはならない。」と命じられたのです。》