◇◆◇日々のみ言葉
2017年12月8日(金)
◎聖書箇所 【ルカの福音書16章5節~7節】
16:5 「そこで彼は、主人の債務者たちをひとりひとり呼んで、まず最初の者に、『私の主人に、いくら借りがありますか。』と言うと、
16:6 その人は、『油百バテ。』と言った。すると彼は、『さあ、あなたの証文だ。すぐにすわって五十と書きなさい。』と言った。
16:7 それから、別の人に、『さて、あなたは、いくら借りがありますか。』と言うと、『小麦百コル。』と言った。彼は、『さあ、あなたの証文だ。八十と書きなさい。』と言った。」
◎ショートメッセージ
《引き続きイエス様が弟子たちに語られた「抜け目のない管理人」のたとえから学びます。どうやら主人は高利貸しであったようです。
イエス様が例えられた主人とは、父なる神様を指しています。ですから考えて見ますと、私たちに与えられたすべての物は、神様から借りた物であるとも言えるでしょう。
さてこの管理人は悪知恵を働かせます。
『主人にこの管理の仕事を取り上げられるが、さてどうしよう。土を掘るには力がないし、こじきをするのは恥ずかしいし。ああ、わかった。こうしよう。こうしておけば、いつ管理の仕事をやめさせられても、人がその家に私を迎えてくれるだろう。』
そこで彼は債務者たちをひとりひとり呼び出します。ここでは二人しか出てきませんが、実際にはもっと多くの人々を呼び出したに違いありません。
まず最初の者に、
「私の主人に、いくら借りがありますか。」と訪ねます。
ここで彼は、その人の証文を手にしているのですが、あえてその人に言わせています。
これは、はっきりと恩を売る為なのです。
「油百バテ」
ここで言う「油」とは、オリーブ油のことです。すると管理人の彼は、「さあ、あなたの証文だ。すぐにすわって五十と書きなさい。」と、書き直させたのです。
これは、当時のユダヤの取り決めを知らなければ、意味が分からないとも言えます。つまり油五十バテを借りた人は、倍返しをしなければならなかったのです。利息が何と100%です。まさに悪徳高利貸しです。
オリーブ油はとても貴重でしたので、そのような取り決めが認められていたのでしょう。もちろんあくまでこれは「たとえ」なのです。
そして次の人は、
「小麦百コル」
すると彼は、「さあ、あなたの証文だ。八十と書きなさい。」と言って、最初の人と同じように書き直させたのです。
これも当時の決まり事であって、小麦八十コル借りた人は、25%の利息を支払う必要がありました。よって百コル返さなければならなかったのです。
この管理人は、主人の貸した元金となる分には手をつけず、その利息分を御負けしてあげたわけです。
そしてその恩をもとにして、人々にお返しを期待すると言うことを実行したと言うわけです。
ここまでの話を聞いた時、弟子たちは「イエス様はなぜこのようなことを話されるのだろうか?」と疑問を抱いたに違いないのです。
なぜなら、この世の人々は、同じようにずるがしこいことを知っているからです。》