◇◆◇日々のみ言葉
2018年6月15日(金)
◎聖書箇所【ルカの福音書23章18節~21節】
23:18 しかし彼らは、声をそろえて叫んだ。「この人を除け。バラバを釈放しろ。」
23:19 バラバとは、都に起こった暴動と人殺しのかどで、牢にはいっていた者である。
23:20 ピラトは、イエスを釈放しようと思って、彼らに、もう一度呼びかけた。
23:21 しかし、彼らは叫び続けて、「十字架だ。十字架につけろ。」と言った。
◎ショートメッセージ
《ルカは、マルコとマタイの福音書を手元に持っていたことは間違いありません。パウロと共にローマに行き、ローマにおいて福音書と続編・使徒の働きを執筆したとも言われています。
もしかしたら読書家であるパウロが、その写本を持っていて、ルカに貸し出したとも考えられます。
この場面においては、ルカはかなり省略していますので、マルコの福音書の平行記事を参考にしましょう。
『ところでピラトは、その祭りには、人々の願う囚人をひとりだけ赦免するのを例としていた。たまたま、バラバという者がいて、暴動のとき人殺しをした暴徒たちと一緒に牢にはいっていた。それで、群衆は進んで行って、いつものようにしてもらうことを、ピラトに要求し始めた。
そこでピラトは、彼らに答えて、
「このユダヤ人の王を釈放してくれというのか。」
と言った。ピラトは、祭司長たちが、ねたみからイエスを引き渡したことに、気づいていたからである。
しかし、祭司長たちは群衆を扇動して、むしろバラバを釈放してもらいたいと言わせた。
そこで、ピラトはもう一度答えて、
「ではいったい、あなたがたがユダヤ人の王と呼んでいるあの人を、私にどうせよというのか。」
と言った。すると彼らはまたも
「十字架につけろ。」
と叫んだ。だが、ピラトは彼らに、
「あの人がどんな悪いことをしたというのか。」
と言った。しかし、彼らはますます激しく
「十字架につけろ。」
と叫んだ。(マルコの福音書15:6~15:14)』
ピラトは、何とかイエス様を釈放しようと画策し努力していました。その理由は、大祭司カヤパを始め祭司長たちがイエス様を自分に引き渡したのは、ねたみであること知っていましたし、妻クラウディアの忠告を耳にしたからです。
しかし祭司長たちは、イエス様ではなく、人殺しの犯罪人バラバを釈放するよう、群衆を扇動しました。
「この人を除け。バラバを釈放しろ。」
除けとは、死刑を意味します。
「十字架だ。十字架につけろ。」
言い伝えでは、その時、何とエルサレムには四十万人以上のユダヤ人が集まっていたとも言われています。
その大群衆が、イエス様を「十字架につけろ」と叫んだのです。
私はこの中に、イエス様によって触れられ、病や不具合をいやされた者、あるいは悪霊から解放された者、そして五千人や四千人の給食の奇蹟に預かった者が、少なからず存在するような気がするのですが。
五日前の日曜日には、ほぼ同じ群衆が、ろばの子に乗ってエルサレムに入場されるイエス様を、「ホザナ。主の御名によって来られる方に栄光あれ。」と言って歓喜したはずです。しかし、この時には同じ声が「十字架につけろ」と叫び声をあげるのです。
これが人間です。これが罪です。これが私たちの真の姿です。
そしてイエス様は、彼らの罪の為にも十字架にかかられるのです。》