• 2018年12月23日礼拝メッセージの概要

    ◇◆◇2018年12月23日クリスマス礼拝
    ◎本日の聖書箇所【ルカの福音書2章1節~21節】 (新約p.197上段右側)
    2:1 そのころ、全世界の住民登録をせよという勅令が、皇帝アウグストから出た。
    2:2 これは、クレニオがシリヤの総督であった時の最初の住民登録であった。
    2:3 それで、人々は皆、登録の為に、それぞれ自分の町に向かって行った。
    2:4 ヨセフもガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。彼は、ダビデの家系であり血筋でもあったので、
    2:5 身重になっているいいなずけの妻マリヤも一緒に登録する為であった。
    2:6 ところが、彼らがそこにいる間に、マリヤは月が満ちて、
    2:7 男子の初子を産んだ。それで、布にくるんで、飼葉おけに寝かせた。宿屋には彼らのいる場所がなかったからである。
    2:8 さて、この土地に、羊飼いたちが、野宿で夜番をしながら羊の群れを見守っていた。
    2:9 すると、主の使いが彼らの所に来て、主の栄光が回りを照らしたので、彼らはひどく恐れた。
    2:10 御使いは彼らに言った。「恐れることはありません。今、私はこの民全体の為の素晴らしい喜びを知らせに来たのです。
    2:11 今日ダビデの町で、あなたがたの為に、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。
    2:12 あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたの為のしるしです。」
    2:13 すると、たちまち、その御使いと一緒に、多くの天の軍勢が現われて、神を賛美して言った。
    2:14 「いと高き所に、栄光が、神にあるように。地の上に、平和が、御心にかなう人々にあるように。」
    2:15 御使いたちが彼らを離れて天に帰った時、羊飼いたちは互いに話し合った。「さあ、ベツレヘムに行って、主が私たちに知らせて下さったこの出来事を見て来よう。」
    2:16 そして急いで行って、マリヤとヨセフと、飼葉おけに寝ておられるみどりごとを捜し当てた。
    2:17 それを見た時、羊飼いたちは、この幼子について告げられたことを知らせた。
    2:18 それを聞いた人たちは皆、羊飼いの話したことに驚いた。
    2:19 しかしマリヤは、これらのことをすべて心に納めて、思いを巡らしていた。
    2:20 羊飼いたちは、見聞きしたことが、全部御使いの話のとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。
    2:21 八日が満ちて幼子に割礼を施す日となり、幼子はイエスという名で呼ばれることになった。胎内に宿る前に御使いがつけた名である。

    ◎メッセージの概要【クリスマスメッセージ(飼葉おけ)】
    《今日はクリスマス礼拝です。よって年に一度の「クリスマスメッセージ」です。また「飼葉おけ」と言うサブタイトルをつけさせていただきました。
     皇帝アウグストとは、一般にアウグストゥスと言われています。最初のローマ皇帝カイザル・オクタヴィアヌスのことです。紀元前63年に生れ、紀元前31年にアクティウムの海戦でアントニウスを破り、前29年ローマに凱旋し初代皇帝となりました。
     紀元14年、76歳で死ぬまで、実質的な君主としてローマを支配していたのです。その皇帝が、ローマ帝国領に対して、徴税と徴兵の為に人口調査を課したのです。
     人口調査は、出身地別に行なわれましたから、ダビデの子孫であったヨセフも、身重のマリヤを連れてベツレヘムにやって来ました。
     当時、ダビデの子孫は数多く存在していましたから、住民登録するには順番待ちをしなくてはならなかったのです。
     どこの宿も満員でした。そんな頃に、マリヤが産気づき、宿の女将が、人目の触れない家畜小屋に案内したのです。ヨセフには初めての経験でしたから、宿の女将がマリヤに付き添ったことは、ほぼ間違いのないことです。
     伝承では建物ではなく、横穴式の洞窟であったと言われています。また、飼葉おけとは、木で作られた物ではなく、洞窟の横に穴を開けて掘ったもので、生まれたばかりのイエス様は、そこに布にくるまれ寝かされたのです。
     イザヤが預言者として召された時に、最初に神様が与えた言葉が、
    「子らは私が大きくし、育てた。しかし彼らは私に逆らった。牛はその飼い主を、ろばは持ち主の飼葉おけを知っている。それなのに、イスラエルは知らない。私の民は悟らない。」でした。
     これは、「救い主の誕生を、選民であるイスラエルは知らない。私の民は悟らない。」と言う意味であって、「ろばは持ち主の飼葉おけを知っている。」とは、羊飼いには、主人の飼葉おけが分かる、と言う意味です。
     当時、一番嫌われた職業は羊飼いでした。彼らはユダヤ人であってもユダヤ人としての権利を認められず、会堂に入ることは許されなかったのです。
     しかし御使いガブリエルは、喜びの訪れを、真っ先に羊飼いたちに、もたらしたのです。
     もしヨセフとマリヤと生まれたばかりの幼子イエス様が、宿や家にいたとしたら、彼らはそこに入ることは許されなかったからです。
     また救い主であるしるしが、「あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたのためのしるし」であって、羊飼いである彼らは「飼葉おけ」が何であるのか知っていました。そしてそれが洞窟にある家畜小屋にあることも、彼らは知っていたのです。
     羊飼いたちは、御使いが言われた通りであったことを、母マリヤに告げ知らせます。
    「それを聞いた人たちは、皆羊飼いの話したことに驚いた」のです。と言うことは、この時、間違いなくヨセフとマリヤと羊飼いたちの他に誰かがいたことになるはずです。
     ここから、マリヤのお産を助けた宿の女将や産婆さんの存在が浮かび上がって来ます。
     さて、ルカは、三博士の訪問の記事を書き留めてはいません。三博士は、羊飼いたちと同じ時刻ではなく、8日目にエルサレムにおいて幼子イエス様が割礼を受け、その後ベツレヘムに戻った後、家畜小屋ではなく「家」にやって来るからです。
     さて、「八日が満ちて幼子に割礼を施す日となり、幼子はイエスという名で呼ばれることになった。胎内に宿る前に御使いがつけた名である。」と書かれていますが、イエスとは「ヨシュア」のギリシャ語読みで、「主(ヤーヴェ)は救い」と言う意味です。
    「こわがることはない。マリヤ。あなたは神から恵みを受けたのです。ご覧なさい。あなたはみごもって、男の子を産みます。名をイエスとつけなさい。その子はすぐれた者となり、いと高き方の子と呼ばれます。」
     これと同じことが、ヨセフに対しても「夢」と言う形で現わされます。その時にも御使いは、「その名をイエスとつけなさい。」と言うのです。
     毎年12月24日がやって来ます。ローマ暦とユダヤ暦では6時間の誤差がある為、イエス様が生まれた12月25日は、実際には12月24日の午後6時以降となります。それ故世界各国はクリスマス・イブの夜を祝うのです。神様が下さった最高のプレゼント。それは神が人となって下さったイエス・キリスト。今日はその誕生を祝う日なのです。メリー・クリスマス!》

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