◇◆◇日々のみ言葉
2019年6月24日(月)
◎聖書箇所【使徒の働き13章1節】
13:1 さて、アンテオケには、そこにある教会に、バルナバ、ニゲルと呼ばれるシメオン、クレネ人ルキオ、国主ヘロデの乳兄弟マナエン、サウロなどという預言者や教師がいた。
◎ショートメッセージ
《昨日は、ニゲルと呼ばれるシメオンについて学びました。今日はクレネ人ルキオについて考えて見たいと思います。
クレネは北アフリカの今で言うリビヤの海岸都市で、古代ギリシヤ人が建設しました。紀元前3世紀プトレマイオス王朝のエジプトに支配され、紀元前96年にローマに譲渡されたのです。
ユダヤ歴史家ヨセフォスは、ユダヤ人の植民が奨励されたというストラボンの報告を伝えています。
そして、クレネ人とは、ステパノによる迫害によって散らされた人々の宣教によって、ユダヤ人以外でみ言葉を聞いた人たちのことです。
よってクレネ人ルキオとは、クレネ出身のギリシャ人であることが分かります。ところで、このルキオと言う名前ですが、短縮した名前は、なんとルカとなります。
伝承では、ルカは、パウロによって救いに導かれたと伝えられています。しかし聖書には、パウロが何時、どこでルカに出会ったのか、詳しく書き記されてはいません。
一番可能性が高いのが、このアンテオケではないかと思われます。若い医者ルカは、アンテオケ教会に遣わされて来たバルナバとパウロによって救いに導かれ、そしてこの時には、アンテオケ教会を代表する指導者にまで成長していたと考えられるのです。
パウロ書簡には、数回ルカの名前が登場します。
『愛する医者ルカ、それにデマスが、あなたがたによろしくと言っています。(コロサイ4:14)』
『私の同労者たちであるマルコ、アリスタルコ、デマス、ルカからもよろしくと言っています。(ピレモンへの手紙1:24)』
『あなたは、何とかして、早く私のところに来て下さい。デマスは今の世を愛し、私を捨ててテサロニケに行ってしまい、また、クレスケンスはガラテヤに、テトスはダルマテヤに行ったからです。ルカだけは私と共におります。マルコを伴って、一緒に来て下さい。彼は私の務めのために役に立つからです。(第Ⅱテモテへの手紙4:9~4:11)』
ここから、ルカは医者であり、またパウロの同労者であり、ローマへの道を共に歩み、今はローマの獄に捕らえられているパウロに付き添っていることがわかります。
アンテオケ教会のクレネ人ルキオが、福音書とその続編である使徒の働きを書き記したルカと同一人物であることを確定することは、現時点では出来かねますが、私は同一人物であることを信じて止まないのです。
明日は、国主ヘロデの乳兄弟マナエンについて考えて見たいと思います。》