◇◆◇日々のみ言葉
2020年9月13日(日)
◎聖書箇所【マタイの福音書5章21節~22節】
5:21 「昔の人々に、『人を殺してはならない。人を殺す者はさばきを受けなければならない。』と言われたのを、あなたがたは聞いています。
5:22 しかし、私はあなたがたに言います。兄弟に向かって腹を立てる者は、だれでもさばきを受けなければなりません。兄弟に向かって『能なし。』と言うような者は、最高議会に引き渡されます。また、『ばか者。』と言うような者は燃えるゲヘナに投げ込まれます。」
◎ショートメッセージ
《主イエスが最初に引用した律法は、十戒の第六戒にあたります。
『殺してはならない。(出エジプト記20:13)』
ここで主イエスが、「あなたがたは聞いています。」と言うことは、当時ユダヤの会堂において、巻物の旧約聖書が読まれたことを意味し、それを聞いていると言うことです。
また、ユダヤ人の男性は、モーセ5書、すなわち「創世記」「出エジプト記」「レビ記」「民数記」「申命記」をすべて暗誦出来なければ、大人としては認められませんでしたから、親から子へと、口伝えで伝授されていたのです。その為、ヘブル語が死語にはならず、今でもユダヤ人ならば、ヘブル語を読み書きすることが出来ると言うわけです。
ここに、まさしく神の選民であるゆえんがあると思われます。しかし、だからと言って、多くのユダヤ人が救われているわけではありません。
使徒パウロが言いますように、今でも多くのユダヤ人が、主イエスの十字架の敵として歩んでいるのです。彼らは今でもメシヤを待ち望んでいます。救い主を待っているのです。
しかし、近年、主イエスご自身が、恵みと哀れみを持って、ご自身が選んだユダヤ人に、「白い衣を着た人」として、生きておられるお姿を現わし、救いに導いておられます。その数は、すでに百万人を越えたと伝えられています。彼らは、自分たちを「メシヤニック・ジュー」と呼び、決してクリスチャンとは呼ばないのです。
さて、ここで主イエスは、私たちの心の問題を明らかにしておられます。「兄弟」とは、狭い意味では、同胞ユダヤ人を指しますが、広い意味では、異邦人を含む隣人を指します。
「腹を」立てる。
「能なし」と言う。
「ばか者」と言う。
このような者は、さばきを受けなければならない、最高議会に引き渡され裁判を受けなければならない、そして燃えるゲヘナに投げ込まれると、主は言われるのです。
燃えるゲヘナとは、エルサレムの南西にあるヒノムの谷のことであり、当時はゴミや死体の焼却場であったことから、死後の恐ろしい刑罰の場所の代名詞として用いられていました。
しかし、何と言う厳しい基準でしょうか。腹を立てない者など、この世界に果たして存在するのでしょうか。また、愚か者に対して、「能なし」あるいは「ばか者」と罵るだけではなく、そう思ってもいけないのでしょうか。》