◇◆◇日々のみ言葉
2021年5月11日(火)
◎聖書箇所【マタイの福音書13章3節~9節】
13:3 イエスは多くのことを、彼らにたとえで話して聞かされた。「種を蒔く人が種蒔きに出かけた。
13:4 蒔いているとき、道ばたに落ちた種があった。すると鳥が来て食べてしまった。
13:5 また、別の種が土の薄い岩地に落ちた。土が深くなかったので、すぐに芽を出した。
13:6 しかし、日が上ると、焼けて、根がないために枯れてしまった。
13:7 また、別の種はいばらの中に落ちたが、いばらが伸びて、ふさいでしまった。
13:8 別の種は良い地に落ちて、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結んだ。
13:9 耳のある者は聞きなさい。」
◎ショートメッセージ
《昨日からマタイの福音書の学びも、第13章に入りました。
主イエスは、ガリラヤ宣教の本拠地として、カペナウムにあるシモン・ペテロの家を自分の家としておりました。
カペナウムには、実の叔母であり、信者となるゼベダイの妻サロメの家が有りました。彼女の二人の息子こそ、使徒ヤコブとヨハネであることは言うまでもありません。
また、主イエスが何度も母マリアと幼い弟と妹たちを連れて、カペナウムのゼベダイの家に訪れたことは、疑いのないことです。事実、カナにおける婚礼の後、母マリアと弟と妹たちと、カペナウムに来たことが福音書に書かれています。
さて、シモン・ペテロの家を後にしますと、すでに大勢の群衆が集まって来ました。それゆえ、ペテロの持ち舟に乗って、岸に集まった群衆に教えられたのです。
今まで話された多くのたとえを用いて教えられましたが、この時初めて、「種を蒔く人」のたとえを話されました。
「種を蒔く人」とは、主イエスご自身のことを指しています。またやがては、十二使徒たちや、異邦人の使徒パウロとバルナバなどの伝道者も含んでいます。
まず「種」とは何でしょうか。それは、「福音」のことです。主イエスは「良き知らせ」とも言われています。具体的には、主イエスの語られた「み言葉」を表わしています。
そして、「道ばた」、「岩地」、「いばらの中」、「良い地」とは人の心を指しています。「み言葉」と言う「種」は、人の心の中に蒔かれるのです。
主イエスは言われます。
「蒔いているとき、道ばたに落ちた種があった。すると鳥が来て食べてしまった。」と。
山梨県立美術館に有ります、ジャン・フランソワ・ミレーの絵画「種を蒔く人」には、烏(カラス)が描かれています。
主人公である農夫が蒔いた種を、数匹の烏が舞い降りて、くちばしで食べているのです。
カラスとは、悪魔と悪霊のことです。心の中に蒔かれた「素晴らしい福音」である、主イエスの「み言葉」を、彼らが奪って行ってしまうことを表わしています。明日も続きです。》